★18−4★
走り続ける轟雷号。窓から顔を出し、後方の様子を見るカンナ。
「うまく撒けたみたいだな…」
「〜〜ぐす…っ、うぅ…、アイリス達…、もうおうちに帰れないの…?」
「そんなことないわよ。少しお出かけするだけって言ったでしょ?」
「〜〜でも…」
「…皆一緒ですもの。寂しくないでしょ?」
「かえでお姉ちゃん…。ぐす…っ、あやめお姉ちゃんも一緒だよね…?」
「えぇ、もちろんよ。必ず皆で帝劇へ帰りましょう…!」
「えへへっ、約束だよ…!」
アイリスをなぐさめるかえでに微笑む大神、花組、ラチェット。顔を見合わせ、微笑む米田と花小路。
「――そろそろ着く頃だな…」
神崎重工の地下研究所に到着する轟雷号。降りる一同。
「ここは…、神崎重工ではありませんか…!」
「てっきり、花やしき支部に行くんやと思うたけど…」
「あそこの構造は常盤の襲撃時に知られちまったからな…。向こうもそう考えてたに違ぇねぇだろうから、裏をかいてやったのさ」
「それにもう一つ、ここにはとっておきの最終兵器があるのだよ」
「最終兵器…?」
「――おぉ、無事に着いたようじゃな」
やってくる忠義と重樹。
「おじい様、お父様…!」
「ふぉふぉふぉ、待っておったぞ、すみれ」
「ごぶさたしております。お元気そうで何よりですわ…!」
忠義と抱き合うすみれ、重樹と目が合い、少し戸惑う。
「この人達、米田のおじちゃんのお友達?」
「あぁ、俺の大事な友達だ。〜〜本当ならここに一馬と三十郎もいるはずだったんだがな…」
「〜〜司令…」
うつむく大神とさくら。
「夜遅くに大変だっただろう。今夜はうちでゆっくり休むといい」
「ありがとうございます…!」
「私、すみれさんのおうちに一度遊びに行ってみたかったんですよね〜♪」
「〜〜さくらさん、これはお泊り会ではありませんのよ…!?」
「えへへ、だって本当に嬉しいんですもの…!」
「〜〜ハァ…、まったく、あなたって人はどこまで能天気なんだか…」
「なぁ、夜食あるか?安心したら、急に腹が減っちまってよ〜♪」
「あぁ、すぐ女給達に用意させよう」
「うっひょ〜♪金持ちの夜食って豪勢なんだろうな〜!」
「〜〜ちょいとカンナさん!?『親しき仲にも礼儀あり』ということわざをご存知ありませんの…!?」
「あたいとお前は親しき仲じゃねぇだろ?」
「〜〜キ〜ッ!!どいつもこいつも呑気なんですから…っ!!」
笑う一同。ラチェットだけ暗い顔でうつむく。
★ ★
客室。ベッドに飛び込むさくら、アイリス、カンナ。
「わ〜いっ!フカフカだぁ〜♪」
「わ〜い、わ〜いっ!おっきいベッド〜♪」
「あ〜、食った食った〜♪やっぱ金持ちの夜食は量と質が違うよな〜」
「フン、これだから庶民は…」
キネマトロンで大帝国劇場に連絡を試みるマリア。未だに繋がらず。
「…まだ繋がらへんの?」
「…えぇ。今頃、帝劇はどうなってるのかしら…?」
「雪組に応援要請を送ったさかい、今頃は撃退できてると思うねんけど…」
「〜〜ここにいるのを知られるのも時間の問題だわ…。こちらも早く準備を整えて、聖魔城に出撃しないと…」
「そうですね…。浮かれていいのは戦いに勝ってからですよね…!」
「ところでよぉ、さっき言ってた最終兵器っていうのは何なんだ?――すみれは知ってんだろ?」
「……いいえ、父は何も教えてくれませんもの」
「あっ、おい、どこ行くんだよ?」
「就寝前の優雅なティータイムですわ」
「アイリス達も行く〜っ♪」
「ホホ…、お下品な猿軍団と一緒ではせっかくのお紅茶がまずくなってしまいますわ。失礼〜♪」
出ていくすみれにムカつき、ドアに枕を投げて、頭をかきむしるカンナ。
「〜〜ウキ〜ッ!!誰が猿だ、誰がぁっ!?」
「……すみれさん、何だか元気ありませんでしたね…」
「せやなぁ…。昔ほどではないとはいえ、今もお父はんとぎくしゃくしとるんとちゃうやろか…?」
「そうね…。今はそっとしておいてあげましょう」
すみれの出て行ったドアを心配に見つめるさくら。
★ ★
食堂でラチェットと紅茶を飲むかえで。
「昔は一緒にお茶するなんて想像もつかなかったわね…」
黙り、ボーッとスプーンでかき混ぜているラチェット。
「ふふっ、完全無欠なあなたでもうわの空なんてなるのね」
「……完全無欠に仕立てたのはあなた達でしょ?私だってあなたと同じ…恋に悩むただの女ですもの…」
「ふふっ、オールマイティーレディーと呼ばれたあなたが恋ねぇ…」
「…あなたは昔からそうでしたわね。顔は笑ってても腹の中は真っ黒…。……ベガの恨み…、今も忘れたわけではありませんわよ…?」
「〜〜そうでしょうね…。あの頃の私は本当に最低な人間だったもの…。あなた達隊員にはどう償っても償いきれないでしょうけど…」
「ふ〜ん…。アイアンレディーと呼ばれたあなたから償いなんて言葉が聞けるなんてね…」
「ふふっ、そうね。自分でもびっくりだわ…。――あなたも私もあの頃とは変わったわ…。原因も同じなんでしょうけど」
「花組…、あなたの場合は大神隊長も入ってるのかしら?」
「ふふっ、まぁね」
「昔のあなたなら男なんて出世の踏み台としか思ってなかったんでしょうけど…。ふふ、環境って恐ろしいですわね♪」
「んもう、上官をからかうんじゃないわよ…!」
「ふふ、ごめんなさい。――私ね、さっき大河君に守られて気づいたんです。好きな人に守られるってこんなに嬉しいことだったんだなって…」
「好きな人に守られる…」
『――かえでさん…!!』
羅刹の自爆とトンネルでかばい、守ってくれた大神を回想するかえで。
「『自分の身は自分で守る』欧州星組にいた頃はそれが当然で、誰も守ってくれなんてしなかった…。同じように私も誰かを守るなんてこと馬鹿らしいと思ってました…。だけど、脱出の際に私を命がけで守ってくれた大河君の行動…。それがとても嬉しかったんです。今まで愛する人に守られる喜びと安心感なんて知らなかった…」
「そうね。人間らしい感情なんて戦場では必要ないと思ってた…。けど、たまには仲間に…大好きな彼に甘えてみるのも悪くないわよね」
「えぇ。『人』という漢字も人と人とが支え合って成り立ってますもの」
「へぇ、漢字なんてよく知ってるわねぇ」
「ふふっ、この前、さくらさんに教えてもらったんですよ――」
お茶しながら楽しく喋るかえでとラチェットを隠れて見て、口元を緩ませて食堂を離れるすみれ。傍で控えている宮田。
「お嬢様、いかがなさいますか?」
「先客がいるなら仕方ありませんわ。さくらさん達と客室で飲むことにします」
「かしこまりました。すぐにご用意致します」
「えぇ、お願い。まぁ、あの方達にセイロン島のお紅茶の価値がわかるか甚だ疑問ですけどねぇ。おっほほほほ…!」
「――すみれさん…」
廊下を歩くすみれに話しかける父の重樹と母の雛子。
「せっかく帰ってきたんですもの。私達の部屋で少し話さない?」
重樹から目をそらし、背を向けるすみれ。
「…結構ですわ」
「〜〜待って、すみれさん…!」
すみれの腕を掴む雛子。
「お父様はお芝居に打ち込んで結果を残しているあなたを誇りに思ってらっしゃるのよ。不器用な方だから、気持ちは伝わりにくいかもしれないけど――!」
「〜〜私はお父様に認められる為にお芝居をやっているわけではありません…!女学校を辞めたのも、トップスタァとしてセンタースポットを浴び続けているのも同じ…!ただ中途半端が嫌いなだけですわ…!!」
「すみれさん…」
「お父様はいつだってそうですわ…。大事なことは何一つご自分の口からおっしゃらず、娘の私と正面から向き合おうとしてくれない…。〜〜私との絆を本当に深めたいのなら、お母様に頼らずにご自分で行動されればよろしいではありませんか…!!」
「…私が言ったとして、お前が素直に応じたか?」
「お父様がそんな態度なのは私のせいとでもおっしゃりたいんですの…!?」
「〜〜お…、お嬢様…!」
「〜〜あなた、やめて下さい…!」
「〜〜私が家を出た理由も知らずに…。呑気なものですわね…っ!」
「あっ、すみれさん…!」
雛子の手を払い、怒って歩いていくすみれ。
「〜〜あなた…」
「……私は仕事に戻る。お前はもう休みなさい」
廊下の反対側を歩いていく重樹にうつむき、すみれを見つめる雛子。
★ ★
川崎工場・地下。ミカサの船頭部分を見上げる米田、花小路、忠義。
「――最終点検、完了致しました!」
「いよいよだな…」
「えぇ。明朝の4時、陽が上る前に決行といきましょう…!」
「――ほんなら、神武の整備は十分できますなぁ!」
整備服を着て、レンチと工具を持って来る紅蘭。
「紅蘭…!まだ休んでなかったのか?」
「へへ、やることやってからやないと落ち着いて寝られへんのですわ」
「ふぉふぉふぉ、実に頼もしい。だが、今は大事な決戦前だ。今回は我が神崎重工の優秀な技師立に任せて、安心して休んでくれたまえ」
「おおきにー。けど、最後の仕上げだけはうちがやらへんと神武達も戸惑ってしまいますわ。大事な戦いの前にあの子らを励ましときませんとな…!機械かてモチベーションっちゅーんがありますさかい♪」
「ハハッ、お前さんらしいな。なら、心置きなくやってくれ!神武のことは全てお前さんに任せるぞ…!」
「おおきに、米田はん!今夜はいつも以上に頑張らせてもらいますわ〜♪」
笑い、元気に走っていく紅蘭。
「〜〜紅蘭君も辛いんだろう…。師と慕う彼といよいよ決着を着けねばならんのだからな…」
「伯爵も心配性じゃのぅ。今のあの娘なら大丈夫じゃ。わしの可愛いすみれと仲間達がついとるんじゃからの」
「えぇ。あの娘達を信じて、年寄りはおとなしく見守ろうとしましょうや」
★ ★
男性用客室(大神の部屋)。ベッドに座り、指輪の箱を見つめる大神。
『――悪魔の子を救う方法なんて皆無じゃよ』
(〜〜何年かかってもいい…!あやめさんを人間に戻す方法は俺が必ず見つけてみせる…!!)
指輪の箱を握りしめる大神、ドアをノックする音に顔を上げる。
「…!どうぞ…」
かえでが顔を覗かせ、入ってくる。
「かえでさん…」
「まだ起きてたのね」
「あ…はは…。高級ベッドは初めてなので緊張してしまって…」
指輪の箱を隠すのに気づき、眉を顰めて大神の背中を抱きしめるかえで。
「あなたの頭はいつもあやめ姉さんでいっぱいなのね。姉さんが羨ましい…」
「かえでさん…」
「ふふっ、緊張してるのね…?心臓の鼓動がこんなに速くなってる…」
「そ、それは…かえでさんのせいもあると思うんですが…」
「あら、そうなの?それって少しは脈ありってことかしら?…ふふっ、なんてね」
顔を覗き込んで笑うかえでがあやめと重なり、かえでを抱きしめる大神。
「〜〜う…うぅ…、あやめさん…っ」
嗚咽を漏らす大神の頭を微笑んで撫で、抱きしめ返すかえで。
「たまには格好悪く泣いたっていいのよ…?副司令に甘えられるのは花組隊長さんの特権なんだから」
大神の首にあやめのペンダントをかけてやるかえで。
「たとえ嘘で固められた関係でも…、ほんのちょっとの間でも…あなたの恋人でいられてすごく嬉しかったのよ…」
「かえでさん…。――!」
目に涙を浮かべて微笑み、大神にキスするかえで。
「どうして姉さんと同じ人を好きになっちゃったのかしら…?そうでなければこんな思いも、姉さんをこんなに妬むこともなかったはずなのに…」
嗚咽を押し殺し、大神をぎゅっと抱きしめるかえで。
「今はこうしててもいいわよね…?姉さんが戻ってくるまで甘えてても罰は当たらないわよね…?」
「かえでさん…」
『――大神君…』
あやめの気配がし、かえでを抱きしめようとした手が止まる大神。
「どうしたの…?」
「あやめさん…!?」
「あっ、大神君…!?」
部屋を飛び出した大神、倒れている和服のあやめを発見し、抱き起こす。
「あやめさん…!?〜〜あやめさん…!しっかりして下さい…!!」
「〜〜助けて、大神君…。やっとの思いで逃げ出してきたんだけど、追手に追われてて…」
「わかりました。俺が守りますから安心して下さい…!」
「ありがとう…。〜〜でも、長くは殺女の人格を抑えられそうにないわ…。私が正気でいられるうちにかくまってほしいの…」
「了解です…!すぐ皆に――」
「――白鳥散華斬!!」
駆けつけ、あやめを神剣で攻撃するかえで。
「きゃあああっ!!」
「〜〜あやめさん…っ!!うわああああっ!!」
あやめをかばい、攻撃を受ける大神。
「大神君、大丈夫…!?」
「は、はい…」
「〜〜そこをどきなさい…っ!!これは敵の罠よ!?」
「〜〜勝手に決めつけないで下さい!まだそうと決まったわけでは――」
大神の首に神剣を突きつけ、羽交い絞めにするあやめ。
「――あなたなら簡単に騙せると思ってたわ。フフフ、素直な坊やは大好きよ♪」
「あ、あやめさん…!?」
不敵に笑い、殺女の姿に戻るあやめ。
「ふふっ、私の作戦勝ちね」
「〜〜く…っ、大神君を離しなさい…!!」
「ふふふっ、返してほしかったら、あなたの神剣白羽鳥を渡しなさい…!」
「〜〜大神君の気持ちを踏みにじった上に…どこまで卑怯なの…!?」
「〜〜俺は平気ですから、神剣は――!」
悔しく神剣を捨て、殺女の元へ蹴って滑らせるかえで。
「かえでさん…!?」
「あら、意外。ふふ、姉さん、従順な妹も大好きよ♪」
「〜〜あんたはあやめ姉さんじゃないわ…!約束よ、早く彼を解放しなさい…!!」
「――イヤだって言ったら?」
床から黒いゲルが出てきて、かえでを捕える。
「きゃあああっ!!」
「〜〜かえでさん…!!」
「あはははっ!馬鹿ねぇ。始めから狙いはあんたと神剣だったのよ…!!」
「いやああああっ!!」
ゲルに捕まり、床にできた闇の空間に引きずり込まれそうになるかえで。
「フフフ…、昔のあなたなら絶対引っかからなかったでしょうに…。それもこの坊やの影響かしら?」
大神を羽交い絞めにし、かえでの神剣を宙に浮かばせて拾おうとする殺女。
「〜〜やめろぉぉぉっ!!」
「きゃ…!?」
怒りで光のオーラを発し、殺女を弾き飛ばす大神。かえでの神剣を取り戻し、引きずり込まれそうになったかえでの腕を掴む大神。
「大神君…!」
「〜〜すみませんでした…。今、助けます…!」
「〜〜駄目よ…!あなたはこれから出撃するんでしょう!?このまま一緒に引きずり込まれたら――!」
「〜〜確かに隊長としての判断なら間違ってるかもしれません…。けど、俺は一人の人間として…一人の男として…、〜〜あなたを見捨てることはできないんだ…っ!!」
「大神君…」
赤くなり、嬉しく微笑むかえで。かえでを引っ張り上げようとした大神の首を背後から鞭を巻きつけて絞める殺女。
「〜〜ぐああ…っ!!」
「〜〜大神君…っ!!」
「フフフ…、浮気なんて許さないわよ?罰として、ここで死になさい…!!」
マリアに銃で撃たれ、怯む殺女。駆けつける花組。
「大神さん、かえでさん…!」
「皆…!」
「〜〜チッ、来たわね…!?」
「あたいも手伝うぜ…!」
「助かる…!」
大神と共にかえでの腕を掴み、引っ張り上げようとするカンナ。
「フフフ…、そうはさせないわ…!」
指を鳴らす殺女。闇の空間が広がり、大神とカンナも引きずり込まれそうになる。
「うわああっ!!」
「どわああっ!?」
「〜〜お兄ちゃん…!」
「〜〜カンナさん…!」
さくら、マリア、アイリスも手を伸ばすが、闇の空間は広がり続ける。
「フフフ…、全員闇の底へ引きずり込まれるがいいわ…!!」
「〜〜皆…っ」
腕を払い、大神とカンナを突き飛ばすかえで。
「かえでさん…!?」
「助けに来てくれるって信じてるから…」
大神に微笑み、ゲルに闇の空間へ完全に引きずり込まれるかえで。
「〜〜かえでさぁぁぁん…!!」
「あはははっ!涙ぐましい友情だこと」
「〜〜かえでさんを返して下さい…!!」
「フフッ、だったら聖魔城まで来ることねぇ。それまで私と叉丹様で可愛がってあげるわ。あーっはははは…!!」
高笑いしながら闇の空間と共に消える殺女。
「〜〜俺のせいでかえでさんが…。ちきしょぉぉ…っ!!」
かえでの神剣を抱え、床を叩く大神、神剣の刀身に涙がこぼれる。
「大神さん…」
警報が鳴り、顔を上げる花組。駆け寄ってくる整備服の紅蘭。
「〜〜大変や…!降魔の大群がこっちにも来よったで…!!」
「〜〜私達がここにいることが感づかれたみたいね…」
「地下にすみれの親父さん達がいるんだよな!?早く助けに行かねぇと…!」
「お兄ちゃん、早く行こ…!」
「〜〜今は薔薇組も加山達もいないんだ…。俺達だけでどう挑めば…」
「〜〜バッカ野郎っ!!」
カンナに殴られる大神。
「男なら、しゃきっとしやがれ!!あんたはあたい達の隊長だろうが…!!」
「カンナ…」
「ためらってる暇なんてありませんよ…!とにかく今は工場の人達を助けないと…!!」
「さくら君…。――そうだな…。心配かけてすまない…。ありがとな、皆」
「へへっ、いつもの隊長に戻ったな!」
「あやめさんもかえでさんも私達の手で助け出しましょう…!」
「あぁ、もちろんだ!――行くぞ、皆!」
「はいっ!」「はい!」「うんっ!」「おうよ!」
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