★18−1★



聖魔城から飛び立ち、帝都中の建物を破壊し、人々を襲う降魔達。聖魔城の最上階から見て、不気味に笑う叉丹と殺女。

「怒り、憎悪、嫉妬、怨恨…。己の持つ負の感情で己自身の命を奪われる…。愚かな人間どもにはお似合いの末路ですわね」

「ククク…、もっとだ…!もっと帝都を破壊し尽くせ…!!身勝手な人間どもにより生み落とされた哀れな物の怪どもよ!今こそ復讐の時だ…!!」


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大帝国劇場・事務室。蒸気テレビジョンでニュースを見ている花組。

『――こちら、現場の吉田です…!現在、物の怪の大群が帝都各地を襲っており、住民達はパニックになりながら避難を続けております…!建造物の被害も拡大するばかりで、交通機関もマヒ、いずれは国を担う中枢機関も…〜〜うわああっ!!』

リポーターとカメラマンが降魔達に襲われ、画面が砂嵐に。

「〜〜えらいことになってしもうたなぁ…」

「何て数の降魔ですの…!?六破星降魔陣発動の際の脇侍以上ではなくて?」

「〜〜やっぱり魔界の力が加わってるからでしょうか…?」

「〜〜あのお城からどんどん嫌な力が溢れてきてる…。見てると、とっても暗い…悲しい気分になるの…」


怯えるアイリスの頭を優しく撫でるマリア。

「瘴気によって病にかかり、正気を失った島民達の怨霊が島を沈められた際に降魔と化した…。あそこは怨念の塊が渦巻く場所ですものね…」

「早いとこ出撃しようぜ!こうしてる間も被害は増える一方なんだしよ」

「待ちなさい、カンナ!作戦も立てずに飛び込むのは危険よ…!」

「〜〜だったら、隊長達が帰るまでおとなしく待ってろって言うのか!?こんな悲惨な現場を見せつけられてよぉ…!このままじゃ帝都が消滅するのも時間の問題だぜ…!?」

「気持ちはわかるわ。けど、各組で連携して慎重に作戦を立てないと…」

「焦っても良い結果になんてならないと思います…!天海が六破星降魔陣を発動させた時だって、力を合わせてピンチを切り抜けられたじゃありませんか…!その時より今の方がもっと力がついたと思います!もっとずっと強い絆で結ばれてると思うんです!焦って周りが見えなくなってしまったら、せっかくの力も絆も効果を発揮できなくなると思いますし…」

「さくら…」

「さくらはんの言うとおりや…!それに今のうちらには光武よりさらに頼れる神武もついとるさかいな!」

「そうだよ!アイリス達、今まであんなに頑張ってこれたんだもん。もっと自信を持たなくちゃ…!――ね?今、アイリス達だけでできること…、一緒に考えようよ、カンナ!」

「アイリス…。――そうだな。こんな時こそ、あたい達が堂々と構えてないとな!ハハ、すまねぇな…。あたいとしたことが取り乱しちまってよ…」

「フフン、落ち着きがないのはいつものことでしょう?まぁ、あなたの脳みそでは猪のように突っ込む作戦しか思いつかないのでしょうけれど」

「〜〜んだとぉ…っ!?」

「フフン、ですから、少尉達が帰ってくるまで作戦会議をしておきませんこと?風組も月組もそれぞれ自分達のできることをされています。私達・花組も負けていられませんもの…!」

「すみれぇ…。たまには良いこと言うじゃねぇか…!――よ〜し、あたい達ですんげぇ作戦考えて、隊長とかえでさんを驚かせてやろうぜ!」

「いいですね〜!やりましょ、やりましょ〜♪」

「よ〜し、そうと決まれば作戦指令室にレッツらゴ〜や♪」

「お〜っ!」「お〜っ!」「お〜っ!」


仲良く出ていくさくら、すみれ、カンナ、紅蘭。顔色が悪いアイリスに気づくマリア。

「具合でも悪いの…?」

「〜〜うん…。あのお城が出てきた時から気持ちが悪いの…」

「無理しないで、辛くなったら言って頂戴ね」

「うん、ありがとう、マリア」

「さぁ、私達も行きましょう。歩ける?」

「うんっ!いざとなったらマリアが抱っこしてくれるもんね〜♪」

「ふふ、しょうがない娘ね」


マリアと歩くアイリスを黒い炎に映して見つめ、妖しく微笑む殺女。

★            ★


京都駅。パニックになっている駅内。

「現在、帝都行きの列車は運行を休止しております。ご迷惑をおかけ致しますが、皆様のご理解とご協力をよろしくお願い致します。繰り返します、現在、帝都行きの列車は――」

「〜〜参ったな…。これじゃ帝都に戻れないぞ…?」


駅に設置された蒸気テレビジョンで聖魔城出現と降魔の大群発生のニュースが放送されている。

「いよいよ敵も本気ってわけみたいだね…」

「すぐに帰って、皆と合流しないと…!――椿ちゃん達に言って、翔鯨丸で迎えに来てもらいましょうか?」

「それはやめておいた方がいいわね…。降魔の大群の中を無理に飛行させたら、出撃時に使えなくなる可能性も考えられるでしょ?」

「そうか…。〜〜くそ…っ、せっかく二剣二刀の継承者が揃ったというのに…」

「…仕方ない。一旦、西國神社に戻るぞ」

「神社にまた戻ってどうするんだよ…?」

「フフッ、お姉さんに任せときな!伊達にお前らより長生きしてるわけじゃないんだからさ♪」


腕を組んでウインクする双葉。不思議そうに顔を見合わせる大神とかえで。

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西國神社。大神、かえで、双葉を連れ、地下の階段を下りる神主の哲馬。

「神社の地下にこんな場所が隠されてたなんて…」

「知らなくて当然さ。荒鷹神社、天雲神社、そしてこの西國神社の三大社を繋ぐ『聖路』…。戦国時代の降魔戦争以来、ずっと封印されてきた秘密の通路だからね」

「そんなものをよく知ってたな?」

「幼い頃、父様から伝説を聞かされたことがあってな。まさか実在してたとは驚きだったがな〜♪」

「〜〜実在してなかったら、どうする気だったんだよ?往復2時間もかけて…」

「実在してたんだからいいだろう?あのまま駅でうろうろしてる方が余計に時間の無駄だったと思うが?」

「〜〜そ、それはそうだけどさ…」

「どんなに馬鹿げた噂でも真実である可能性はゼロじゃない。大事なのはその可能性を信じて行動してみることだろ?」

「ふふっ、その通りですわね。――大神君もお義姉様を見習いなさい?」

「そうだぞ!もっとこの姉を敬え〜!はっはっは〜♪」

「〜〜はいはい…」

「――さぁ、着いたぞ。ここが聖路の入口だ」

「これが…!」


西國神社の紋章が描かれた大きな鉄の扉を見上げる大神とかえで。

「二人とも、その扉に手をかざしてみてくれるかい?二剣二刀の継承者にしか開けられないのでね」

「わかりました。――かえでさん」

「えぇ…!」


並び、瞳を閉じて扉に手をかざす大神とかえで。二人の体を白く光らせる霊力が扉に伝導し、ゆっくり開く。

「これが裏御三家の三大社を繋ぐ聖路だ。地上で帝都と京都を往来するより短い時間で行き来できるという話だぞ」

「それじゃあ、この聖路を進んでいけば帝都に出られるんですね?」

「あぁ。だが、地下は魔が潜むのに格好の場…。この聖路は当時の裏御三家の当主達が光の封印を施し、魔を寄せつけぬ道として武道を心得ていない者でも安心して通ることができたが、封印されて時を経るごとに光の力は弱まっているはずだからね…。運が悪ければ、降魔と延々と戦いながら崩壊した道を一生さまようことになるかもしれん…。それでも行くかね?」

「はい、俺達には帝都に戻ってやるべきことがありますから…!」

「どっちみち、今はこれを使うしか方法がなさそうですものね…」

「決まりだな。そういうわけで、今回は特別に使わせてくれよな♪」

「フッ、君達ならそう言うと思っていたよ。帝都に戻りたいのなら天雲神社の方角を目指すといい。ご武運を…!」

「ありがとうございます。色々、お世話になりました」

「今度はさくら達も連れて遊びにおいで。また生きて会えると信じてるよ」

「はい、また必ず…!」


哲馬に見送られ、聖路を歩き出す大神、かえで、双葉。

「おぉ〜、まるでお化け屋敷だな…。降魔に限らず、何が出てきてもおかしくはなさそうだ」

「〜〜へ、変なこと言わないでくれよ、姉さん…」

「ふふっ、あやめ姉さんから聞いたわよ。大神君、お化けが苦手なんですってね?」

「〜〜そ、それは子供頃の話ですよ…。あははは…」

「――あっ!あんな所に髪の長い女の幽霊が…!!」

「〜〜うわあああ〜っ!?」


怯え、かえでに抱きつく大神。

「…によく似たシミがあるな〜って思っただけさ。あっははは♪」

「〜〜ね、姉さん…。ハァ…、やめてくれよな…」

「はは、すまんすまん。お前が子供の頃も今と同じような反応をしてたな〜と思い出してしまってな♪」

「お、大神君…」

「え…?〜〜あ…、す、すみません…」


お互いに赤くなり、抱きしめていたかえでを離す大神。

「べ、別に謝らなくていいのよ…。花やしきのお化け屋敷に入った時は逆に私をそうやって励ましてくれたじゃないの」

「そ、そうでしたね…」

「…ふーん。婚約者の妹とデートとはねぇ」

「〜〜ちっ、違う!あの時はかえでさんをあやめさんだと思ってたというか…。刹那の幻術にはまったというか…」

「…ま、何でもいいけどさ。これ以上、あやめを悲しませたら私が承知しないからね?」

「〜〜えぇ、もちろんですわ…」


うつむきながら歩き、大神の腕を組む力を強くするかえで。気づき、複雑にかえでを見つめる大神。

「かえでさん…」

刀を肩にかけながら大神とかえでを見て、ため息をつく双葉。

「…やれやれ。天然で優柔不断なのが唯一の欠点というか――!」

同時に殺気を感じ、辺りを見回す大神、かえで、双葉。

「この気配は…!」

降魔の大群が3人めがけて飛んでくる。

「降魔だわ…!」

「フッ、そろそろじゃないかと思ってたところさ。どうやら帝都はこっちの方角で間違いないみたいだね…!」

「あぁ…!――裏御三家の力、見せてやりましょう、かえでさん!」

「了解よ!」


降魔を真刀と神剣で斬っていく大神とかえで。

「ヒュ〜♪さすが真刀と神剣の継承者だな」

次々に飛んでくる降魔達。

「おっ、私の出番も残してくれるつもりかい?嬉しいねぇ♪」

「〜〜姉さんっ、呑気なこと言ってないで手伝えよ…っ!」

「はいはい。――よっと…!」


複数の降魔を瞬殺する双葉に驚くかえで。

「す、すごい…」

「なんだい、本拠から出てきた割にはまるで手ごたえないじゃないか。少しはこの私を楽しませてみろってんだ…!」

「さすが双葉姉さんだな…。――俺達も負けてられませんね…!」

「そうね。行くわよ、大神君…!」


降魔を倒していく大神、かえで、双葉。次々に襲いかかる降魔の大群。

「〜〜降魔の数が多すぎるわね…」

「そうかい?私はまだまだ増えてもいいけどねぇ」

「〜〜双葉姉さんの体力は人間離れしすぎなんだよ…っ!」


さらに追加される降魔達と戦う3人。

「このまま相手にしててもきりがありません…!天雲神社まで一気に駆け抜けましょう…!!」

「わかったわ!援護は任せて…!!」

「ちぇ〜、せっかく楽しくなりそうなのに…」


走りながら降魔達を斬る大神、かえで、双葉。分かれ道にさしかかる。

「〜〜どっちに行けばいいんだ…!?」

「間違うと仙台の荒鷹神社に行っちまうからねぇ。ま、散歩がてらそれでも構わないけどさ♪」

「〜〜姉さんは少し黙っててくれよ…っ!」

「天雲神社の霊力を感じ取ってみるわ…!」

「お願いします!それまで俺達が守りますから…!」


手を組み、瞳を閉じて集中するかえでを襲う降魔達を倒す大神と双葉。

「左手の方角から天雲神社の霊力リンクを感じるわ!急いで…きゃあっ!?」

降魔が溶解液をかえでに飛ばす。身構えるかえで。

「かえでさん…!!」

かえでを抱きしめてダイブする大神。溶解液を刀で防御する双葉、刀身が少し溶ける。

「ちっ、やってくれるじゃないか…」

「姉さん…!――!?」


降魔の大群に囲まれる大神、かえで、双葉。

「〜〜く…っ、囲まれたか…」

「仕方ないねぇ。ここは私に任せて、あんた達は先に行きな!」

「え…っ!?」

「〜〜そんな刀一つで残るなんて無茶だ…!」

「あんた達は帝国華撃団の一員だろう!?こんな所でくたばっちまったら、帝都は誰が守るんだい!?」

「〜〜それは…」

「さっさと行け…!この姉の力を信じろ!私が今まで誰かに負けたことがあったか?」

「いや…、そうだな。〜〜すまない、姉さん…!」

「お義姉様、どうかご無事で…!」

「お義姉様…ねぇ。ハハッ、平和になったら、あやめと一郎と3人で実家に来な!母さんと五香にあんたら姉妹を紹介してやるからよ」

「双葉お義姉様…」

「――走れ!一郎!!」


眉を顰め、双葉の刀で消滅した降魔の隙間から脱出し、かえでと走る大神。2人を追おうとする降魔達を斬った衝撃で双葉の刀にひびが入る。

「フッ、このくらいハンデをやらないと面白くないからねぇ。――さぁ、まとめてかかってきな…!!」

「キシャアアアアッ!!」


雄たけびをあげ、双葉に一斉に襲いかかる降魔達。

★            ★


降魔を斬りながら走る大神とかえで。目の前に光が見えてくる。

「出口よ…!」

背後から爪で襲ってきた降魔の攻撃をよけ、かえでを抱きしめて光の中に飛び込む大神。

「天雲神社だわ…!」

「ハァハァ…、どうやら帝都に出られたみたいですね…」

「――無事に着いたみたいじゃな…」


神官達を引き連れ、やってくる先巫女。

「おばあ様…!」

「お前達が来るのを神のお告げで知っておったのでな。聖路の入口の封印を解除しておいたんじゃ。感謝せいよ?」

「あ…、ありがとうございました…」


複雑そうに目を合わせようとしない大神を黙って見つめる先巫女。

「…緊張が続いてくたびれたじゃろ?のんびり茶でも飲もうではないか」

★            ★


天雲神社・客間。梅茶を淹れる先巫女。黙って正座する大神とかえで。

「…記憶を取り戻せたそうで何よりじゃ」

「…お陰様で」

「フフ、それにしては不服そうじゃなぁ?わしが嘘を吹き込んだことに怒っておるのじゃろう?」

「〜〜当然よ!そのせいで姉さんは降魔に転化したようなものだもの…」

「フフ、お前まで何を怒っておる?一時でも良い夢を見られたことに感謝してもおかしくないものだがねぇ」


先巫女を睨み、テーブルを強く叩くかえで。湯呑が倒れ、梅茶がこぼれる。

「〜〜ふざけないで…っ!!確かに作戦に乗ってしまった私も悪いけど…、私達姉妹の恋心につけ込んでこんな…」

「かえでさん…。先巫女様も藤枝の家を思ってされたことでしょうから…。今はあやめさんを取り戻し、人間に戻す方法を探すのが先決だと思います」

「フッ、悪魔の子を救う方法なんて皆無じゃよ」

「いえ、見つけられる可能性はあります…!あやめさんは葵叉丹…、かつての仲間だった山崎少佐に人工的に最終降魔に転化させられただけですから…」

「何…!?人工的にじゃと…?」

「そうよ。奴は地獄の帝王・サタンの封印を解いて、その身に宿してるの。だから、姉さんは奴に悪魔の種子を植えつけられただけの普通の人間。悪魔の子でも何でもないわ。おばあ様が一人で勝手に騒いでるだけよ…!」

「〜〜信じられん…。まさかサタンの力が関わっていたとはな…。やはり藤堂の宿命からは逃れられぬと言うのか…」

「藤堂の宿命…?」

「…何故、藤枝家に悪魔の子が産まれるか知っておるか?平安時代…、一番始めの降魔戦争の時に藤堂神貴…、当時の藤枝の巫女がサタンにさらわれ、悪魔の子を産み落としたからとされておる…」

「〜〜そんな…!じゃあ、藤枝家はサタンの血を継いでるってこと…!?」

「いや、藤堂神貴が産んだ最初の悪魔の子も当時、今と同じく赤ん坊のうちに消されたと伝えられておる。じゃが、もう千年も昔の話じゃ。わしと同じように藤堂神貴も歴史の陰で悪魔の子を育てたのかもしれん…。真相は謎のままじゃ…」

「おばあ様…」

「でも、それなら納得がいきますね…。時代を経るごとにサタンの血は薄くなっていくものの、隔世遺伝でサタンの遺伝子が濃く出る子が生まれたとしてもおかしくありませんし…」

「そうね…。〜〜ショックだわ…。私と姉さんにそんな忌まわしい血が流れていたなんて…」

「かえでさん…」

「叉丹の手口…、藤堂に流れる悪魔の血…。もっと早くわかってれば私もあやめ姉さんも苦しまずに済んだ…。〜〜姉さん自身も救えたかもしれないのに…」


かえでの肩に手を置き、先巫女を見て、頭を下げる大神。

「約束して下さい。あやめさんが人間に戻ることができたら、もう一度儀式を執り行うと…!」

「私からもお願いよ。あやめ姉さんに藤枝の巫女の座を譲ってあげて…!おばあ様も本当はわかってるんでしょう…?巫女にふさわしいのは、やっぱり姉さんの方だって…!?」

「……運良く人間に戻れたとしても、あやめはわしのことをどう思うじゃろうか…?もうわしとあやめの関係は修復できんじゃろうなぁ…」

「姉さんはおばあ様に見放されて悲しんではいても、恨むまではしてないはずよ…!」

「…何故、そう言い切れる?」

「今までずっと一緒に過ごしてきた姉妹だからよ…!どんなに辛い時も二人で支え合ってきたんですもの…。性格は違うかもしれないけど、私達は同じ血を分けた姉妹なのよ?姉さんの考えそうなことなんてすぐにわかるわ…!〜〜姉さんは尊敬するおばあ様の期待に応えたかったから、厳しい巫女の修行にも耐えられたんじゃないの…!?」

「……」

「俺達で必ずあやめさんを人間に戻してみせます…!――あやめさんを…、俺達を信じて下さい…!お願いします…!!」


頭を下げる大神とかえでを黙って見つめ、口元を緩ませる先巫女。


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