大神一郎誕生日記念・特別短編小説2013
「愛の魔法」その1
――ここは…どこだ…?
〜〜寒い…。暗い…。まるで太陽が隠れて、世界が終わりを迎えるみたいだ…。
『――あなた…』
これは…、あやめさんの声…?それとも、かえでさんか…?
『――最愛のあなた…、どうか…私の最後のわがままを聞いて下さい…』
凛とした…、それでいて、どこか憂いを帯びた女性の声が頭の中で響いた刹那、俺の周りが一瞬のうちに炎に包まれた。
戦国時代の武家屋敷のような建物が無残に焼け落ちていく…。火事か…?
だが、逃げる気力は起きなかった。その場から離れたくなかったんだ。なぜなら、その建物に『彼女』はいたから…。
『――私の体は汚れてしまいました…。〜〜もう母として、この子を抱くことも…、あなたの腕に抱かれることも神はお許しにならないでしょう…』
眠りながら指をしゃぶる赤ん坊を抱く和服の美しい女性…。彼女の背中から生えた漆黒の翼が真っ赤に燃える炎の中で存在を際立たせている。
顔はすすだらけだったが、あやめさんによく似た『彼女』には人間離れした、息を呑むほどの美しさがある。まるで戦の悲惨さを憂う天使のようだ…。
『〜〜どうか私のことはお忘れになって…。私の代わりに妹とこの子を…』
『〜〜待ってくれ、美貴…!!』
夢の中の俺は、台本を与えられた役者のように体と声帯を勝手に動かしながら赤ん坊を預かると、当たり前のように『彼女』を抱きしめようとした。
だが、『彼女』は眉を顰めて拒むと、自分という存在を消したいように翼で自らの体を覆い隠していった…!
『――さようなら、最愛のあなた…。また来世で…愛の契りを……』
『彼女』が涙を頬に伝え、悲しみを必死で堪えるように無理に微笑んだ直後、武家屋敷は完全に焼け落ちて、『彼女』の姿は赤い炎に包まれて見えなくなった…!!
「〜〜あやめさあああんっ!!」
『彼女』を掴もうと伸ばした手は気がつくと、天井に伸びていた。
俺は武家屋敷ではなく、いつもの隊長室のベッドに横たわっていた。
見慣れた部屋、カーテン越しに差す陽の光、冬で少し低めの体感温度…。いつもの大帝国劇場の朝だった。
……さっきのは夢だったのか…。〜〜あやめさんにそっくりな女性が死ぬ初夢なんて、縁起悪すぎだろ…。
「――どうしたの、一郎君…?」
すると、隣で寝ていたかえでさんがシーツで裸を隠しながら俺の方に顔を向けてきた。
「…すみません、かえでさん。起こしてしまいましたか?」
「いいのよ、丁度起きるところだったから。…それより大丈夫?随分うなされていたけど…」
「……少し変な夢を見てしまって…」
「ふふっ、変な夢って?」
かえでさんは俺の肩口と首筋にキスすると、甘えるように俺の腕を枕にして寄り添ってきた。
「……よく…覚えてません…」
あれはただのおかしな…悲しい夢だ。
…だが、夢のはずなのに胸騒ぎがしてしょうがない。それでいて、初めて見た夢のはずなのに昔どこかで見たような…、そんな気がするんだ…。
「……一郎君、顔色悪いけど、本当に大丈夫?」
心配そうに顔を覗き込んできたかえでさんの頭を俺は笑って撫でてやった。
「はは、すみません。まだ寝ぼけてるみたいで…。――あれ…?あやめさんはどこだろう?」
「多分、天雲神社じゃないかしら。元日に、おばあ様の代わりに『幸舞の儀』を執り行うって言ってたでしょ?」
「あ、そうか…!そういえばクリスマス頃、電話で頼まれてましたね」
『幸舞の儀』とは何百年も前から催されている天雲神社の伝統行事の一つで、藤枝の巫女が扇で舞い、参拝者達の無病息災を願って邪気を払うというもの。
先巫女様は先週、腰を痛めた自分の代わりに儀式を行ってくれと、あやめさんに頼んだんだったな。
〜〜ホッ、夢と同じようにあやめさんがいなくなったんじゃないかって一瞬焦ったよ…。
「――あ、わかった!浮気がバレて、姉さんに三下り半突きつけられる夢でも見たんでしょ?」
「〜〜ち、違いますって!……まぁ、似たような夢でしたけど…」
「ふふっ、今さら何心配してるのよ?あやめ姉さんがあなたと子供達を置いて出て行くわけないでしょ?」
と、かえでさんは悪戯に笑みを浮かべながら俺の額を人差し指で突いた。
「はは、それもそうですよね」
――そう、あれはただの夢なんだ。だから気にすることなんてない…。そう自分に言い聞かせる度に心の中がざわつく…。
〜〜きっと、まだ解決していない悪い魔法使いの事件が頭の隅に引っかかってるから、そんな変な夢を見たんだろうな…。かえでさんの誕生日の後、向こうも動きを見せてなくて不気味なくらい静かだし…。まるで嵐の前の静けさのようだ…。
…駄目だ、駄目だ!正月から暗い気分でいては!調査は月組と夢組に任せてあるんだ。報告が入り次第、対策を考えよう!
今、俺がすべきなのは支配人として新春公演を成功させること、そして、愛する妻のあやめさんの晴れ舞台を見に行ってやることだ!
「――かえでさん、公演の準備が一段落したら、あやめさんの『幸舞の儀』を見に天雲神社に行ってみませんか?」
「そうね。一郎君が見に行けば、姉さんも喜ぶと思うし」
「そうと決まれば、早速準備を始めましょうか…!」
「――え〜?もう?」
「…わっ!?」
ベッドから起き上がろうとした俺をかえでさんは引っ張って再びベッドに寝かせると、俺に馬乗りになって、小悪魔のように妖しく笑いながら舌なめずりした。
「んふふっ、昨日の一郎君、とってもセクシーだったわ…♪ねぇ、初交わいしない?」
「〜〜だ、駄目ですって!儀式の時間に間に合わなくなりますから…!」
「あらん、副司令の意見にはちゃ〜んと耳を貸さなきゃダメよ?大神司令見習い君♪」
〜〜かえでさん、昨日の忘年会の酒が抜け切ってないみたいだな…。まぁ、不機嫌に絡んでこないだけまだマシか…。
「ふふふっ、あやめ姉さんがいない間は私とゆっくり楽しみましょうね〜♪」
「うあっ!か、かえでさぁん…!」
「『一年の計は元旦にあり』…。今年も極上のセックスがたくさんできるように、じっくり丁寧にしてあげるわね、一郎君♪」
積極的なかえでさんにキスされて責められて…、俺は女性のように喘ぎながら静かに瞳を閉じた。
まぶたの裏には、さっきの『彼女』が浮かぶ…。
『――また来世で…愛の契りを……』
……あやめさんそっくりの『彼女』は誰だったんだろう?
俺達を取り巻いていた炎の熱さも、赤ん坊を抱いた感触も夢なのにはっきりと感じた…。今もまだ忌まわしい記憶のようにその時の感覚が体に深く刻まれている…。
あれは本当に夢だったのか…?それとも――。
「――あああ〜ん!一郎君もちゃんと動いてぇ〜!!」
「あ…!りょ、了解です!!」
「あはああっ!!ああああ〜ん!!一郎くぅ〜ん!とっても気持ちいいわ〜っ!!」
…気になるけど、まぁ、いいか。
とりあえず今は、目の前にいるかえでさんを可愛がってやることにしよう♪
「――皆、あけましておめでとう」
「大神さん、あけましておめでとうございま〜す!」
今日からまた新しい年の始まりだ。
明後日の俺の誕生日から始まる新春公演に向けて劇場内は慌ただしい。
「へぇ、これが噂の『きんとくん・改』か!」
「せやで!『赤白歌合戦』をラジヲで聞きながら徹夜で造ったさかい!!」
「今年の正月公演『少年レッド』は立ち回りが多いですからね」
「立ち回りはあたいの専売特許だ!今年も舞台の上で思いっ切り暴れてやるぜっ!!」
「大きな体で暴れすぎて、セットを壊さないで下さいましね?」
「〜〜んだとぉ、すみれっ!?お前こそ去年みたいに台詞を噛むなよな〜♪」
「〜〜あ、あれはあなたが急にアドリブをお入れになったからでしょうっ!?」
「〜〜んも〜!すみれもカンナもお正月から喧嘩しちゃ駄目だよぉ〜!!」
「ふわあああ…。皆さん、お元気デ〜スね〜。私はお正月くらい、こたつでゆっくりシエスタしてたいデ〜ス」
「…時間がもったいないから、早くリハーサルを始めよう」
「そうね!――大神さん、ご覧になった後、感想を頂けますか?」
「あぁ。――じゃあ、通しで頭からやってみようか」
今年も花組は賑やかだ。舞台の上で堂々と歌い、美しく舞い、心を打つ芝居をし、今回の舞台も観ているこちらの正月のだるさが吹き飛ぶほどパワフルな物に仕上がりそうだ!
普通の人みたいにのんびり正月を満喫できないのは勿体ない気もするが、これも楽しみにいらしてくれるお客様の為だ!
今年も素晴らしい芝居をたくさん上映できるよう、帝国歌劇団を引っ張っていかないとな!
「――あら、大神さん…!」
「あけましておめでとうございま〜す!」
「今年もよろしくね〜!」
「あぁ、こちらこそよろしく」
事務室に行ってみると、椿ちゃん、由里君、かすみ君が明るく迎えてくれた。三人も花組とは違うやり方で今年も元気に帝劇を支えてくれている。
「…あ、そうでした!大河さんから年賀状が届いてますよ」
「新次郎から?」
――『時間ができたら帝都にお邪魔したいです。紐育にも遊びに来て下さいね』…か。
ちゃんと元日に届くように配慮するなんて、相変わらず新次郎はマメだなぁ。写真に写っているラチェット達紐育の皆も双葉姉さんも元気そうでなによりだ。
「紐育も楽しそうですよねぇ〜。一度でいいから海外で年越ししてみたいなぁ〜♪」
「アメリカはクリスマスもカウントダウンも街を上げて派手にやるみたいですものね」
「今年は加山さんと一緒にクリスマスを過ごせるといいわね〜、かすみ♪」
「ふふ、夢みたいなことばっかり言ってないで現実を見なさい!明後日までにグッズとパンフレットの検品をやらないといけないんですからね?」
「〜〜えぇ〜ん!何でお正月から写植とにらめっこしなきゃいけないんですかぁ〜!?」
「〜〜あ〜、本当に現実逃避したくなってきた〜…」
「コラ!ここで頑張ればお給金が上がるかもしれないのよ!?」
「〜〜どうせ頑張っても私達は万年平ですしねぇ…」
「…いいわよね〜?誰かさんは朝っぱらから第二夫人とイチャついてるっていうのに一番良い給料もらえて」
〜〜うっ!今朝の俺とかえでさんの情事、もう由里君に知られたみたいだな…。
「〜〜あ〜、わかったよ!手伝うから、そんな目で見ないでくれっ!!」
「きゃあ!さっすが大神さ〜ん♪」
「見習いと言えども支配人だもの!困ってる部下を助けるのは当然よね〜♪」
〜〜ハァ…、結局こうなるんだからな…。
「〜〜本当に申し訳ありません…」
「はは、気にしないでくれ」
〜〜ハァ…、今年は部下から一目置かれる支配人になりたいものだな…。
予定より時間を食ってしまったが、これで皆への挨拶は一通り終わったはずだ。隊長室に戻って、天雲神社に行く準備をするとしよう――!
「――ひまわりも行きたい〜っ!!」
「駄目って言ってるでしょう!?良い子だから、言うこと聞きなさい!」
「〜〜いぃ〜やぁ〜っ!!」
…ん?向こうから歩いてくるのは、かえでさんとなでしこ、ひまわり、誠一郎の子供達か。
何か揉めてるみたいだが、どうしたんだろう…?
「かえでさん、どうしたんですか?」
「あら、一郎君」
「〜〜父さ〜ん!」
「〜〜聞いてよ〜!かえでおばちゃんが意地悪するんだよ〜!?」
「え?」
「コラッ!人聞きの悪いこと言うんじゃありません!!」
「〜〜ぶ〜…」
「〜〜私達もお母さんの『幸舞の儀』を見に行きたいのに、かえでおばさんがついてきちゃ駄目だって…」
「別にいいじゃないですか。せっかくですし、子供達も連れて行ってやりましょうよ」
「〜〜一郎君は見たことないから、そんなこと言えるのよ…。『幸舞の儀』っていうのはね、単調な踊りと笙と琴だけの地味な音楽が延々と二十番まで続く拷問に近い舞なのよ!?」
「〜〜二十番…!?そんなに長いんですか!?」
「そうよ!?私と姉さんだって子供の時、どんなに頑張っても六番で居眠りが出ちゃったぐらいなんだから…」
「なるほどな…。それじゃあ、この子達も飽きちゃうかもしれませんね…」
「〜〜え〜っ!?」
「でしょう?飽きて騒ぎ始めでもしたら、儀式の邪魔になっちゃうわよ…。『幸舞の儀』が中断した年は、年内のうちに帝都に災いが降りかかるって言い伝えがあるの。地震に水害…、近年で言えば、六破星降魔陣が発動した太正12年にも先巫女のおばあ様はぎっくり腰で『幸舞の儀』を途中でやめていたの。その時の舞を私は見ていたから、言い伝えもあながち間違いではないと思うわ」
見たら幸せになれる舞は中断されれば逆に不幸を呼んでしまう…か。かえでさんが子供達の参加を必死に止めようとしてるのもわかる気がするな…。
「ひまわり、飽きないもん!ちゃんと最後まで見られるも〜ん!!」
「〜〜お願い!私達、良い子にしてるから〜」
「ねぇ〜、いいでしょ、父さん?お願いお願いお願〜い!!」
「〜〜さっきから、この繰り返しなのよねぇ…。…何とかしてくれない?」
〜〜う〜ん…。ありがたい舞なんだろうが、子供には少々退屈だろうな…。だが、この子達はこんなに行きたがってるから意見を尊重してやりたいし…、何より子供達が見ていることを知ったら、あやめさんも喜ぶだろうしな…。
「…お前達、本当に良い子で見てられるか?」
「えぇ!」「もっちろんっ!」「うん!」
「じゃあ、父さんと約束してくれ。あやめママが頑張ってる姿を最後まできちんと見届けてやること。それから、絶対にお仕事の邪魔はしないこと。それが守れるなら一緒に来てもいいぞ」
「本当〜!?」
「やったぁ〜!!」「やったぁ〜!!」
「…本当に大丈夫かしら?」
「子供達のことは親の俺達が信じてやらないと…。自分の発言に責任を持ち、完遂する大切さを教えてやるのも親の務めですからね。――その代わり、約束はちゃんと守るんだぞ?自分達でできるって言ったんだからな?」
「うん、わかった!」
「ありがとう、父さん!」
「お父さん、だ〜い好き!」
「ははは、コラコラ!3人いっぺんに抱きついてきたら重いだろう?」
「えへへ〜っ♪」
「だって嬉しいんだも〜ん♪」
「ふふっ、しょうがないわねぇ。じゃあ、かえでママともお約束してくれるわね?破ったら、お尻ペンペンよ?いいわね!?」
「は〜い!」「は〜い!」「は〜い!」
こうして、俺とかえでさんは子供達を連れて天雲神社にやって来た。
花組は新春公演のリハーサルで忙しいので、今年は家族水入らずの初詣となった。
明冶神宮とまではいかないが、ここも初詣の参拝客でいつもより人が多いなぁ…。
「うわぁ〜、人がいっぱいだね」
「誠一郎、はぐれないように母さんの手、しっかり握ってるのよ?」
「うんっ!」
「〜〜う…、く、苦しい〜…」
「〜〜一郎君!なでしこが人混みに潰されちゃうわ…!!」
「〜〜うわっ!?大丈夫か、なでしこ…!?お父さんが肩車してやるからな…!」
「きゃ!あ、ありがとう、お父さん…。……ちょっと恥ずかしいけど…♪」
「あ〜!なでしこ、ズッル〜い!!――パパ〜、ひまわりも肩車〜!!」
「父さん、僕も〜!!」
「〜〜うわっ!ひまわり、誠一郎、引っ張るなって…!!」
「ふふっ、はいはい、順番にね」
家族皆で鈴を鳴らし、横一列に並んで二礼二拍手でお参りする。
家族皆が幸せでいられますように。
子供達が健やかに成長できますように。
今年の新春公演も成功しますように。
帝都が平和であり続けますように。
帝劇がますます飛躍しますように。
あやめさんの『幸舞の儀』が無事に成功しますように。
――そして、あやめさんとかえでさんとこれからもずっと仲良くいられますように…。
はは、願い事がたくさんあって神様に呆れられてしまうかもしれないな。
けど、この願い事一つ一つが俺の大切な夢なんだ。
――どうか今年も一年、幸せでありますように…。そして、この幸せが今年も、そしてこれからもずっとずっと続いていきますように…!
「――おばあちゃま、あけましておめでと〜!」
「おぉ、おめでとさん。よく来てくれたのぅ…!〜〜あいつつ…」
「〜〜先巫女様…!大丈夫ですか!?」
「〜〜わしとしたことが階段から足を滑らせてしもうてのぅ…。まったく、歳は取りたくないもんじゃよ」
「おばあちゃん、大丈夫〜?」
「お椅子に座ってなくて平気?」
「ほっほっほ、なんて優しいひ孫達じゃろうねぇ。お前さん達が会いに来てくれただけで、わしゃ元気百倍じゃよ――!」
――グキッ!!
「〜〜あいたたた…っ!!」
「〜〜きゃあっ!!おばあちゃま〜!!」
「今日の切り盛りは若いあやめ姉さんに任せて、ゆっくり休んでて頂戴ね?」
「〜〜フン、年寄り扱いしおって…」
「ところで、あやめさんはどちらに?」
「舞踊場じゃろう。あやめはかえでと違うて、優秀で真面目じゃからのぅ。直前まで稽古を欠かさんつもりなんじゃろ」
「〜〜ムッ!?それが世話になる孫への態度かしら〜?」
「ふぉっふぉっふぉ♪巫女を継いで初めての大舞台じゃからのぅ、行って緊張をほぐしてやるとよいぞ。お前さんが見に来るのを心待ちにしとったようじゃからのぅ」
「はい、そうさせてもらいます」
「一郎君、私も行くわ――!」
「――お前さんはお守りと破魔矢を売りさばいてくるのじゃ!」
「〜〜えぇっ!?何で私が…!?」
「お前さんかて妹巫女じゃろう?少しは姉さんを見習って、家業を手伝わんかい!」
「〜〜んもぉ、おばあ様ったら人使い荒いんだから…」
「あははは、母さん、頑張れ〜!」
はは…、元旦から先巫女様にこき使われて、かえでさんも大変だな…。
さて、俺はあやめさんの様子を見てくるとするか――。
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