美少女戦士セーラームーン 長編リメイク小説
ACT.2「セーラー戦士、集結!」その2



体育館でバレー部の練習試合をする美奈子、アタックがコートに入って点を入れる。チームメンバーとハイタッチし合う美奈子。ホイッスルを吹くジャージ姿の訓。

「――よし、いいだろう。その調子で行け、愛野!」

「はい!斉藤コーチ♪」


訓の指示で試合を再開する美奈子達。

「いいなぁ、美奈子。一人だけコーチに気に入られちゃってさ」

「へっへ〜♪日頃の行いが良いからよん」

「でも、格好良いよね〜、斉藤コーチ!体育大出たばっかりなんだって」

「それに、あのたくましい体つき…♪」

「最高〜っ♪」

「コラ、お前達!喋ってないで試合に集中しろ!!」

「は〜い♪」


試合しながら訓を愛しく見つめる美奈子。ホイッスルを吹く訓。

「――よし、今日はここまで!」

雑談やストレッチをして帰っていく部員達。タオルで汗を拭く美奈子に歩み寄る訓。

「愛野」

「コーチ…!何ですか?」

「今年の秋にアメリカの姉妹校との交流試合がある。それに君をエースとして選出したいんだが、どうだ?」

「本当ですか!?はいっ!!愛野美奈子、喜んでやらせて頂きますっ♪」

「そうか!君ならそう言ってくれると信じてたぞ。頑張れよ、愛野!」

「はいっ♪ありがとうございますっ!」


微笑みかけ、体育館を出て行く訓を目をハートにして見送る美奈子。

「斉藤コーチと二人きりで話しちゃった…♪美奈子、しゃ〜わせぇ〜♪」

「――きゃ〜!はるかく〜ん♪」

「…何っ!?はるかさんとな!?」


グラウンドから黄色い声援が聞こえ、向かう美奈子。多くの女生徒達がはるかの横断幕やうちわを持ってはしゃいでいる。

「〜〜ちょっと〜!私のはるかさんが見えないじゃないのよ〜!!」

「美奈子、いいところに!はるか君、丁度走るとこだよ」

「マジ!?きゃは!ラッキ〜♪」


友人に誘導され、よく見える位置ではるかを見守る美奈子。

陸上着でクラウチングスタートするはるか、ピストルの音で走り出し、単独トップでゴール。

「きゃああ〜!!はるかく〜ん♪」

「さっすがはるかさんよね〜♪コーチも素敵だけど、やっぱりはるかさんも捨てがたいわぁ〜」


タイム測定を終え、女生徒達に囲まれながら美奈子に近づいてくるはるか。

「やぁ、君も見ててくれたんだ?」

「もっちろんですともっ!ビューティー・スリー・ファンクラブ会員のこの愛野美奈子が天王はるかの活躍を見逃すわけないじゃないですかっ♪」

「ハハハ、サンキュー。――あ、そうだ。今度の日曜、暇?今度出場するレースの観戦チケット余っちゃってさ」

「えぇっ!?いいんですか、そんなレアな物頂いちゃって…!?」

「いつも応援してくれてるお礼にね。ペアだから友達誘ってきなよ。待ってるぜ!」


ウィンクし、去っていくはるかにさらに大きくなる黄色い声援。

「いいなぁ。美奈子ばっか、ず〜る〜い〜!!」

「レース観戦、誘ってよ〜!」

「うふふっ、モテる女って辛いわぁ…♪」

「――ねぇねぇ!弓道場に海王さんがいるって♪」

「キャ〜!うそぉっ♪美奈子、行ってみよ!」


うっとりしている美奈子の腕を引っ張り、走っていく女子バレー部の部員達。水を飲みながら美奈子を見つめるはるか。

★               ★


弓道着姿のレイは矢を放ち、的の真ん中に当てる。その後も十番高校の弓道部主将・台東と交互に放ち、全部真ん中に命中。台頭は最後に外す。拍手の中、健闘を称え合って握手し合うレイと台東。

「――見事だった。さすがは名門T.A.女学院弓道部のエースだな。1年生ながら見事な集中力だった」

「ありがとうございます」


弓道場を出て行くレイを不気味に微笑んで見つめる台東。

レイが外に出て束ねていた髪を下ろすと、拍手の音。制服姿のみちるが待っていて、拍手しながら歩み寄ってくる。

「練習試合、うちの高校だったのね。いかがかしら、十番高校は?女子高とは雰囲気が違う?」

「…あなたは?」

「私は海王みちる。ヴァイオリニストの卵よ」


レイと握手し、微笑むみちる。みちるの力に気づき、手を引っ込めるレイ。

「〜〜あなた、何者なの…!?」

「…さすがは霊感少女さんね。――いいわ、教えてあげる。私はあなたと運命を同じくする者よ」

「運命を…?フッ、言ってる意味が分からないわね」

「あなたも薄々気づいているのではなくて?自分が普通の人間と少し違うと」

「……」


沈黙するレイに微笑み、背を向けて歩いて行こうとするみちる。

「待って!…あなた、何か知ってるの?これからこの街に起ころうとしていることを…」

立ち止まり。少し振り返って黙るみちる。

「答えて!あなたは一体…!?」

「…あなたが本当に仲間なら、どんなに心強いかしらね」


微笑み、去っていくみちるを怪訝そうに見つめるレイ。

遅れて到着する美奈子、部員達、ビューティー・スリー・ファンクラブの面々。突然やって来た集団に驚くレイ。

「〜〜あぁっ!!みちるさんが行ってしまわれた…」

「一体この子とどんなお話をされてたのかしら…♪」

「あ、レイちゃん!」

「美奈子ちゃん…!〜〜何なの、このおかしな集団は…?」

「うーん…。ま、この学校の名物を見る為に集まってきたというか…」

「――皆〜!テニスコートにせつな先生がいるぞ〜!!」

「きゃあっ♪今、行きますわ!お姉様〜♪」


はしゃぎながらテニスコートへ走っていく美奈子達だが、美奈子は途中でつまずいて転ぶ。

「〜〜いった〜い!!足捻ったぁ〜!!」

「…まったく、しょうがないわね。――ほら。保健室まで我慢できるわね?」

「レイちゃん…。〜〜あいたたっ!!もっとゆっくり歩いてよぉ〜」

「静かにしなさいっ!高校生でしょ!?」


喧嘩しながら美奈子に肩を貸して歩いていくレイ。

★               ★


――ドスッ!!

「――ぐあああっ!!」

学校の裏口で不良達と喧嘩しているまこと。覆い被さり合って気絶している不良達から財布を奪い返し、イジメられていた男子生徒に渡すまこと。

「…これからは気をつけなよ?」

「〜〜あ…、ありがとう…ございました…」


まことに怯え、財布を受け取って逃げるように去っていく男子生徒。溜息をつき、テニスコートを見ながら木陰を歩き出すまこと。

「――テニスに興味があるのかい?」

テニスウェアを着た三船がまことに近づいてくる。三船を睨むまこと。

「…あんた、誰だ?」

「俺は三船光。硬式テニス部のエースさ。君、1年の木野まことさんだろ?」

「…だったら何だ?」

「僕は小さい頃からテニスをやっていてね、そのお陰らしい。素質がある子は一目見てわかるのさ。騙されたと思ってやってみない?一から教えてあげるからさ」


金網に手を掛け、顔を近づけて見つめてくる三船に赤くなるまこと。

「〜〜ふ…っ、ふざけんなっ!!スポーツなんか興味ねぇよ!!」

三船を突き飛ばし、赤くなりながら足早に去るまこと。肩をすくめ、不気味に笑いながら反対方向に去る三船。二人のやり取りを腕を組んで見守っているほたると隣にいるせつな。

「う〜ん、あれは完璧に惚れたね!」

「〜〜さ、さぁ、どうかしら…?それより、もっと木野さんに近づいてみましょうか。何かのきっかけで話せれば、お友達になってくれるかもしれないわよ?」

「そうだね!ほたる、いっきま〜す♪」

「ふふっ、あんまりはしゃいでると転ぶわよ?」


元気にまことに駆け寄るほたる。せつなも後について行こうとする。

奥でテニス部の新人達が打ち合いの練習中。新入部員がボールを取り損ね、せつなにテニスボールが飛んでくる。

「先生、危ない…!!」

「え…?」


振り返り、ハッとなるせつな。当たる寸前で片手でボールを取った衛、投げて部員達に返す。

「あ、あの…」

「大丈夫でしたか?」


衛がタキシード仮面と重なって見え、頬を紅潮させるせつな。

「あ…、ありがとう…ございました…」

「いえ。…じゃ」


微笑んで去っていく衛にときめくせつな。それを見て、ニヤニヤするほたる。

「へぇ〜、せつなママって年下君がタイプなんだぁ…♪」

背後に気配を感じ、振り返ったまことと目が合うほたる。

(〜〜やばっ!気づかれた…)

口笛を吹いてごまかそうとするほたるだが、黙って近づいてくるまことに少しビビる。

「…お前、小学生か?」

「え?う、うん、まぁね!」


笑顔になり、ほたるの背丈に合わせてしゃがんで、頭をわしゃわしゃ撫でるまこと。

「そっか。テニス部に兄貴でもいるのか?」

「う、ううん。ただ見てただけ!私、土萌ほたる!何とあの保健室のマドンナ・冥王せつな先生の一人娘なので〜す!」

「へぇ、せつな先生の娘さんだったのか」

「まぁ、血は繋がってないんだけどね〜。私は捨て子だから、本当のパパとママがどんな人なのか知らないし…」

「そうか…。ほたるちゃんも両親…いないのか…」

「…?」

「あ…、悪い。こっちの話だ。――そうだ、これ私が作ったんだ。よかったらやるよ」

「わぁ、ありがとう!」


まことからもらったクッキーを食べ、感激するほたる。

「う〜ん!すっごく美味しい〜♪」

「はは、だろ?味には自信あったんだ。こう見えても私、料理は結構得意なんだぜ♪」

「まこちゃんってば、料理の天才だね!」

「…あれ?何で私の名前知ってんだ?」

「〜〜あ…、あのね!せつなママから聞いたんだ!――ね〜、せつなママ!?」


振り返ったほたる、赤くなってボーッとしているせつなに手を振る。

「うぉーいっ、せつなママーッ!まだそんなことやってんのー?」

「えっ?」


我に返ったせつなは、まこととほたるに慌てて駆け寄り、ほたるの頭を撫でる。

「ご、ごめんなさいね、ちょっと考え事してたものだから…」

「これ、まこちゃんからもらったの〜♪」

「あら、よかったわねぇ。――ありがとね、木野さん」

「いえ、どうせ余り物ですから」

「そうだわ!保健室でお茶していかない?美味しいローズヒップティーの茶葉が手に入ったのよ」

「あー、すみません。これからバイトなんで…」

「えー?ちょっとだけぇ!せつなママが淹れる紅茶、すっごく美味しいんだよ♪」


ほたるを見つめるまこと。まことの頭の中に子供の泣き声と飛行機のエンジン音。

「……ごめん。一人暮らしだから、生活かかっててさ…」

「そっか…。ざんね〜ん…」

「仕方ないわよ、ほたる。――じゃあ、木野さん。暇な時にいつでも遊びに来てね?」

「ありがとうございます」

「バイバーイ!お仕事頑張ってね〜」


まことを見送るせつなとほたるを高校の屋上から見下ろす四天王。

「――あいつらがセーラープルートとサターンか…」

「あぁ、間違いない。データ通り、セーラー戦士の強いエナジーを感じるからな」

「さっさとやっちまおうぜ。他のセーラー戦士が目覚める前に…!」

「――そううまくいくかな?」


制服姿のはるかとみちるが四天王の前に姿を現す。

「そんな邪悪なオーラを出して、私達が気づかないとでも思った?」

「セーラーウラヌスとネプチューンか…」

「フフッ、この高校は活きの良いエナジーが溢れてるな…!」

「セーラー戦士をナメるなよ…!――みちる!」

「えぇ!」


変身ペンを掲げるはるかとみちる。

「ウラヌス・プラネット・パワー」

「ネプチューン・プラネット・パワー」

「メーイクアーップ!!」「メーイクアーップ!!」


ウラヌスとネプチューンに変身するはるかとみちる。

「新たな時代に誘われて、飛翔の戦士セーラーウラヌス、華麗に活躍!」

「同じく、新たな時代に誘われて、抱擁の戦士セーラーネプチューン、優雅に活躍!」

「フッ、――これを見ろ!」


手中に黒い水晶玉を呼び出し、麻布十番高校の全景を映すクンツァイト。直後に校舎の表面に黒い稲妻が走り、校舎が黒いドームに包まれる。

「これは…!?」

「フハハハ…!!たった今、この学び舎は我々の手中に堕ちた!ダーク・キングダム第二の拠点となったのだ…!!」

「何だって!?」

「ダーク・キングダム…。それがあなた達の名前ね?」

「知ったところで何の意味もあるまい。貴様達は暗黒の巣と化したここでもうすぐ息絶えるのだからな…!!」

「逃がすか…!ワールド・シェイキング!!」


中に浮かぶ四天王に必殺技を放つウラヌスだが、結界を張られ、壊される。

「我々は今から奴らを殺しに行く!セーラー戦士の力を持つ、忌々しい小娘どもをな…!!」

「果たして我々を見つけられるかな?フハハハハ…!!」


笑いながら瞬間移動する四天王。直後に校舎全体が異空間に飛ばされ、よろめくウラヌスとネプチューン。黒い稲妻が走る暗い空を見上げ、眉を顰めるウラヌス。

「〜〜くそ…っ!この闇の異空間では奴らの方が有利に動けるみたいだな…」

「早くせつな達と合流して、亜美ちゃん達を守りましょう…!」

「あぁ!」


屋上を走って去るウラヌスとネプチューン。

校舎内にいる職員や生徒達が次々にエナジーを奪われ、倒れていく。

★               ★


保健室でベッドを直すせつなと、ベッドに座って、まことのクッキーを食べているほたる。

「あ〜あ、まこちゃんとお茶したかったねー?せつなママ」

「しょうがないわよ。また別の機会にね?」

「冥王先生〜♪」


春奈がプリント用紙を抱えて保健室に入ってきて、デスクの上に置く。

「あ!春奈先生、やっほ〜♪」

「やっほ〜♪ねぇねぇ、また補習プリント作るの手伝ってくれな〜い?」

「まだ補習に合格してない人いるんですか?」

「そうなのよ〜。何回やってもメンバーは決まってるんだけどね…。あ、あなた、天王君の保護者代わりよね?後で言っておいて頂戴!レースよりまずはテストに勝てって!」

「〜〜はるかったら、また赤点だったのね…」

「……はるかパパって運動神経は良いけど、頭はちょ〜っとアレだもんね…」


突然、窓の外が真っ暗になる。

「あら…?夕立かしら…?」

雷が黒く光り、悲鳴をあげて耳を塞ぐせつなとほたる。直後に春奈はエナジーを奪われ、とろんとした目つきに。

「あらぁ…?何だか急に…睡魔…が……」

「あ…!春奈先生――っ!?」


倒れた春奈は闇に呑まれ、消える。同じように倒れて消える校庭で部活中の生徒達に驚くせつなとほたる。

「〜〜せつなママ!これって…!!」

「校舎ごと異空間に飛ばされたんだわ…!!〜〜早くしないと、全員エナジーを吸い尽くされて――!!」

「――失礼しまーす…」


足を捻挫した美奈子に肩を貸し、保健室に入ってくるレイ。

「レイちゃん!美奈子ちゃん…!」

「〜〜いったぁ〜いっ!!雷が足に響くぅ〜!!」

「〜〜暴れないでよっ!ほら、座って!」


騒ぐ美奈子を椅子に座らせるレイ。

「よかったわ、すぐに保健室が見つかって。まったく、この娘ったらうるさいったらありゃしない!」

「せつな先生ぇ〜、早く手当てしないと死んじゃ〜うっ!!」


せつな、美奈子の足を手当てしながら安堵の表情に。

「よかったわ…!あなた達、やっぱり闇に呑まれなかったのね!?」

「は…?」

「やっぱり、この二人は私達の――!」


揺れて傾く保健室の中。倒れるせつな達。柱にしがみつく美奈子。直後に保健室の風景は消え、何もない黒のマーブル空間に。

「〜〜何々?何なのよ、これぇ!?」

「強い妖気を感じる…!〜〜これがこの街に起こる災いなの…!?」

「…いいえ、これは前兆の一つに過ぎないわ!」

「えっ?」

「まさか、あなた達も…!?」


凛々しく顔を見合わせて頷き合い、変身ペンを掲げるせつなとほたる。

「プルート・プラネット・パワー」

「サターン・プラネット・パワー」

「メーイクアーップ!!」「メーイクアーップ!!」


プルートとサターンに変身するせつなとほたるに驚くレイとはしゃぐ美奈子。

「あなた達…!!」

「きゃ〜♪うっそぉ!せつな先生とほたるちゃんがあのセーラー戦士!?」

「えへへ〜♪驚いた?」

「安心して!ここは私達で何とかするわ…!」


ガーネット・ロッドを前に出し、目を瞑ってゆっくり回るプルート。気配を察知し、目を開いて止まる。

「――出口はあそこね…!デッド・スクリーム!!」

紫の風の攻撃弾が闇の中へ吸い込まれる。

「くっ…、一筋縄ではいかないってわけね…」

「私に任せて!これで空間が切れるかどうか、やってみる!」


サイレンス・グレイヴを持ち、助走をつけて飛び上がり、斬りかかるサターン。

「やあああああっ!!」

鎌を振り下ろすサターン。空間に裂け目ができる。

「やった…!」

裂け目から闇が溢れ出し、サターンにまとわりつく。

「きゃあああ〜っ!!」

「〜〜サターン…!!」

「――何をしても無駄なこと」


消えるサターンと裂け目。入れ替わるように背後から剣を持って歩いてくるジェダイト。

「ジェダイト…!」

「〜〜だ…っ、誰よ、あんた!?あんたがこの超常現象の首謀者なわけ!?」

「ククッ、恐れをなしたか?たっぷり恐怖を味わいながら死ぬがいい…!!」


美奈子に斬りかかるジェダイト。剣をロッドで受け止めるプルート。

「チッ、また邪魔をするつもりか…!?」

「臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・在・前…!悪霊退散っ!!」


ジェダイトの額にお札を貼るレイ。怯むジェダイトを後ろ回し蹴りするプルート。

「冥界の風で仕留めてあげるわ!クロノス・タイフーン!!」

「ぐああああっ!!」


紫の風の渦に苦しみ、膝をつくジェダイト。

「きゃ〜っ!やった、やったぁ♪」

背後から近づき、美奈子の首に剣を突きつけ、人質にするクンツァイト。

「…へ?」

「フフフ…、喜ぶのは早いぞ、諸君」

「〜〜美奈子ちゃん…!!」


プルートの隙を突いて紫の風を振り切り、剣で斬りかかるジェダイト。よけるプルートとレイ。

「私は四天王のリーダー・クンツァイト。セーラー戦士よ、下手に動けばこの娘の命はないぞ?」

「〜〜く…っ」

「〜〜あぁ…、イケメンにあすなろ抱きされてるはずなのに全然嬉しくないのは何でぇ…?」

「…お馬鹿っ!」


秘かにお札を取り出そうとしたレイにダーク・パワーをかけるジェダイト。

「きゃああっ!!」

「〜〜レイちゃん…!!」


レイを押さえ込むジェダイトと美奈子を人質にするクンツァイトを悔しそうに睨むプルート。


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