美少女戦士セーラームーン 長編リメイク小説
ACT.1「セーラームーン、誕生!」その3



キッチンでお茶とクッキーを用意しているエプロン姿のなる。姉を手伝うるるな。

「――それにしてもさー、どうしたんだろうね、ママったら?今までバーゲンなんてやったことなかったのにさ…」

「商売に目覚めたのかな?でも、お客さんいっぱい来てくれてるからいいじゃない」

「それはそうだけど…。な〜んか最近のママ、変なんだよねぇ…」


――ガタガタ…ッ!

「〜〜お、お姉ちゃん…、なんか変な音しない?」

「…物置かな?」


エプロンを外し、物音とうめき声がする隣の物置に向かい、耳を澄ますなるとるるな。

「〜〜やっぱり音してるよぉ…。泥棒かなぁ?最近、宝石強盗がうろついてるってニュースでやってるし…」

「〜〜だっ、大丈夫!きっとネズミかなんかよ」


鍵を持ってきて、恐る恐る物置のドアを開くなる。ぐるぐるに縛られたなるママを発見し、口を塞いでいたガムテープを取ってやる。

「ママ!?こんな所で何やってるのよ、お客さんほったらかしで…!?」

「なるちゃん、早く警察に…っ!〜〜ば、化け物が…!!」

「化け物?」

「――アーッハハハハ…!!」


振り返り、悲鳴をあげるなるとるるな。なるママの姿をし、顔だけ化け物の妖魔が長い爪を光らせて、不気味に笑っている。

「無駄に正義感の強い小娘どもだ。おとなしくしていれば恐怖を感じることなく死ねたものを…」

「〜〜あ…、あなた…、誰なのよぉっ!?」

「知る必要はない。お前達はここでエナジーを奪われ、死ぬのだからな…!!」

「きゃああっ!!」「きゃああっ!!」


両腕を伸ばし、なるとるるなの首を絞めてエナジーを奪う妖魔。

同時に店内や外で『OSAP』の宝石を身に着けている人達が宝石を通してエナジーを奪われ、次々に倒れていく。

「〜〜な、何…?どうしたの!?」

妖魔の気配を察知し、顔を見合わせるせつなとほたる。

「これは…!」

「またあいつらだね!」

「あいつら…?」

「――エナジーを奪われておらぬ者がまだおったか…!」


怖い顔の偽なるママ、登場。

「おばさん…!?」

「あなた、るるなちゃんのママじゃないわね!?」

「ククク…、いかにも!」


手をクロスさせ、妖魔の姿に戻る。

「〜〜うきゃ〜っ!!何よ、あれ!?」

「た…、たすけ…て…」


フラフラで階段を下りてくる、なる。傍に倒れている、るるなとなるママ。

「なるちゃん…!!」

「るるなちゃん…!!」


駆け寄り、3人の脈を診るせつな。

「――大丈夫。気を失ってるだけよ」

「よかった…。――ちょっと、あんた!こんなひどいことして何のつもりよ!?」

「ククッ、私はエナジーが欲しいだけさ」


腕を伸ばして攻撃してくる妖魔。華麗によけるせつなとほたる。慌ててよけて転ぶうさぎ。

「我らが女王を復活させる、人間どものエナジーがなぁ…!!」

うさぎに向かって腕を伸ばす妖魔。

「きゃ…!!」

「危ない…!!〜〜きゃあああっ!!」


うさぎをかばい、腕を負傷するせつな。

「せつな先生…!!」

「せつなママ…!!」

「次はお前らだ。我らが女王にエナジーを捧げるがいい…!」

「〜〜許さない…っ!」


変身ペンを出し、変身しようとするほたるを止めるせつな。

「駄目よ、今はうさぎちゃんが…!」

「〜〜でも…」

「何をゴチャゴチャ言っている!?おとなしく死ねぇーっ!!」


腕を振りかざす妖魔に身構えるうさぎ、せつな、ほたる。

「――ワールド・シェイキング!!」

「――ディープ・サブマージ!!」


黄と深緑の攻撃弾に倒れる妖魔。

「〜〜ぐ…っ!何者だ!?」

花びらが舞い、ウラヌスとネプチューンが歩いてくる。

「新たな時代に誘われて、セーラーウラヌス、華麗に活躍!」

「同じく、新たな時代に誘われて、セーラーネプチューン、優雅に活躍!」

「ウラヌス、ネプチューン!」

「あれがセーラー戦士!?格好良い〜っ♪」

「ここは私達に任せて。あなた達は彼女を…!」

「うん!〜〜ごめんね…!」

「えっ?〜〜うわっと!あ…、が、頑張ってね〜♪」


呑気にエールを送るうさぎを連れて逃げるほたる。怪我した腕を押さえながら立ち上がり、変身ペンを出すせつな。

「何をしている!?君も逃げろ!」

「〜〜私も戦えるわ!」

「その傷では無理よ…!」


妖魔の攻撃にせつなを突き飛ばし、ネプチューンと跳んでよけるウラヌス。爪が3人のいた所に突き刺さる。

「怪我人は足手まといになるだけだ。さっさと逃げろ!」

「〜〜…っ」


うつむき、申し訳なさそうに逃げるせつな。

「――これで気兼ねなく戦えるな?」

「このような雑魚は私達だけで十分ですものね」

「〜〜こしゃくな…!」


★               ★


暗闇の中、走って出入り口を目指すうさぎとほたる。出入り口のシャッターを開けようとするほたるだが、バリアーに弾かれ、尻もちをつく。

「きゃあっ!!」

「ほたるちゃん…!!」

「〜〜駄目だぁ…。ここも変な術がかかってて開かないよぉ…」

「――うさぎちゃん、ほたる…!」

「せつな先生!」

「地下に非常口があったわ。そこからなら外に出られるはずよ!」

「よーし、行こう!」


走ろうとして立ち止まったほたるを覗き込むうさぎ。

「…どうしたの、ほたるちゃん?」

「――せつなママ、うさぎちゃんを連れて先行ってて!」

「えっ?〜〜まさか、あんな危ない場所に戻る気じゃ…!?」

「だ〜い丈夫!私、結構強いんだから♪」

「ちょ…、ちょっと、ほたるちゃん!?」

「あ…、うさぎちゃん!」


笑顔でピースし、引き返したほたるを追いかけるうさぎ。変身ペンを出し、掲げるほたる。

「サターン・プラネットパワー・メーイクアーップ!!」

「セーラー戦士に任せておけば――っ!?」


追いつき、サターンに変身するほたるに驚くうさぎ。

「ほ…、ほたるちゃん…?」

「――待っててね、はるかパパ、みちるママ!悪い奴は私が破滅に導いてあげる…!」


サイレンス・グレイヴを握り、店に戻っていくサターン。

「〜〜うそ…!?ほたるちゃんが…セーラー戦士…!?」

「――見てしまったのね…」

「せつな先生…。もしかして、せつな先生も…?」

「私だけじゃないわ。あなたのクラスの天王はるかと海王みちるも同じセーラー戦士なの…」

「ってことは、さっきのウラヌスとネプチューンがはるかさんとみちるさん…!?」

「……黙っていてごめんなさい。でも、あなたは普通の女の子。私達の争いに巻き込みたくなくて…」

「争い…?じゃあ、さっきの化け物のことも何か知ってるのね?」

「あの化け物は妖魔…。人間のエナジーを狙う怪物よ」

「エナジーって、煙みたいにシュウシュウ出てた、あれのこと?」

「えぇ…――!?うさぎちゃん…!!」

「え…?〜〜うわわわっ!!」


突然、闇の衝撃波が飛んできて、うさぎを抱いてよけるせつな。

「――地下倉庫か…。セーラー戦士の墓場には似合いの場だな」

従業員の格好で歩いてくるジェダイト。

「あなたは…?」

従業員の服を脱ぎ捨て、四天王の格好に戻るジェダイト。怯えるうさぎをかばい、ジェダイトを睨むせつな。

「私は闇の女王、クイン・ベリル様にお仕えする四天王の一人、ジェダイト」

「クイン・ベリル…!?それがあなた達の首領の名ね!?」

「ククク…、怖れをなしたか?安心しろ、その娘は殺しはしない。エナジーを抜き、ミイラにするだけだ…!」

「ミイラ〜!?〜〜嫌よ!まだうら若き乙女なのにぃ〜っ!!」

「…うるさい小娘だ」


うさぎとせつなに掌を向け、ダーク・パワーを放とうとするジェダイト。

「ガーネット・ロッド!!」

せつなの手中にガーネット・ロッドが現れ、盾にしてダーク・パワーを防ぐ。

「チッ、無駄なあがきを…」

「うさぎちゃん、逃げて!」

「で、でも…」

「…早く!!」


唇を噛んで立ち上がり、逃げようとするうさぎだが、ジェダイトが扉を消し、倉庫内を異空間にする。

「あぁ…っ!?」

「――逃がしはしない。若い娘のエナジーは絶品だからな…!」

「うさぎちゃん…!!」


ロッドで防ぎ、うさぎを守るせつな、変身ペンを取り出す。

「させるか…!!」

ダーク・パワーを凝縮してブーメランにしたものを飛ばし、せつなの手首に当てて変身ペンを落とさせるジェダイト。

「あ…っ!?」

「ダーク・パワー!!」

「きゃああああっ!!」

「せつな先生ぇっ!!〜〜あう…っ!?」


せつなに駆け寄ろうとしたうさぎを捕まえて首を絞め、エナジーを奪うジェダイト。気が遠くなっていくうさぎ。

「〜〜やめてぇっ!!」

せつなにロッドで攻撃され、うさぎを放すジェダイト。気絶し、倒れるうさぎ。

「〜〜貴様ぁ…っ!!」

「きゃあああ――っ!!」


ジェダイトに押し倒され、ダーク・パワーをかけられそうになるせつな。

その時、床に薔薇が刺さり、異空間が崩れて倉庫に戻る。

「赤い…薔薇…?」

「何者だ!?」


タキシード仮面が非常階段に立っていて、うさぎとせつなの元へ飛び降りる。

「――ジェダイト、私が相手になろう…!」

「フッ、命知らずな奴め」


ステッキでジェダイトと戦うタキシード仮面。

「――!?このエナジーの波動…!まさかお前は…!?」

黙り、再びステッキを構えるタキシード仮面。

「フフ…、クククッ、いいだろう。今日のところはこれぐらいにしておいてやる…!」

瞬間移動するジェダイトを見送り、うさぎとせつなに近づくタキシード仮面。

「…大丈夫か?」

「あなたは誰なの…!?」


うさぎを抱き起こし、安堵するタキシード仮面。

「よかった、無事で…」

せつなの腕を引っ張るタキシード仮面。

「〜〜や…っ!?」

「…手当てをするだけだ」


せつなの腕に手を当て、光を注いで傷を癒すタキシード仮面。

(痛みが引いていく…!?この光は一体…?)

ハンカチを巻いてくれたタキシード仮面に頬を紅潮させるせつな。

「あ…、ありがとう…」

再びうさぎを抱き起こし、うさぎの手を握るタキシード仮面。

「この娘は私が見ている。早く仲間の元へ向かえ!」

「……」

「…信用できないか?」

「……うさぎちゃんをお願いします」


変身ペンを拾い、掲げるせつな。

「プルート・プラネットパワー・メーイクアーップ!!」

プルートに変身するせつな、ロッドを持ってタキシード仮面に一礼し、走って去っていく。

黙って自分の腕の中で眠るうさぎを見つめるタキシード仮面。

★               ★


「――サイレンス・ウォール!!」

「ぎゃああああっ!!」


闇の衝撃波が当たり、苦しむ妖魔。

「いい加減、負けを認めたらどうだ?」

「フ…ッ、フフフフ…!」

「何がおかしいの!?」

「馬鹿め、私はこの時を待っていたのだ!お前らの攻撃を一身に受け続け、闇のエナジーが高まるこの瞬間をな…!!」


妖魔が高笑いしながら両手を掲げると、エナジーを奪われて倒れた客達が操られて起き上がり、外部3人に攻撃し始める。

「〜〜く…っ、卑怯な真似しやがって…!」

「〜〜一般人が相手じゃ戦えないわ…!」

「〜〜どうすればいいの…!?」

「アーッハハハハ…!!行け!セーラー戦士どもを八つ裂きにするのだ!!」

「――デッド・スクリーム!!」


ウラヌス、ネプチューン、サターンの周囲に紫の風の防御壁ができ、近づけなくなる客達。

「これ以上、あなた達の好きにはさせないわ!冥界の風で仕留めてあげる!!」

「プルート!」

「〜〜おのれ、まだ仲間がいたか…」

「〜〜プルート、どうしよう!?何回攻撃してもアイツ、倒れなくて…」

「何ですって…!?」

「フッ、どうやらここらが限界らしいな…」

「〜〜やっぱり、もう私達の力だけでは…」

「――ダーク・パワー!!」

「うああああっ!!」「あああああっ!!」「きゃああああっ!!」「きゃああああっ!!」


妖魔と客達の闇の衝撃波に倒れる外部4戦士。

「フハハハ…!そろそろとどめといこうかねぇ」

「〜〜くっ、雑魚相手に情けないな…」


眠るうさぎを抱きしめながら外部4戦士のピンチを察し、顔を上げるタキシード仮面。

『――セーラームーン、聞こえるか?セーラームーン…!』

『――だあれ…?声が頭の中に響いてくる…』

『今こそ君の力を解放する時だ…!』

『私の…力…?』

『そうだ。その力で君の大切な人達を守るんだ…!』


ゆっくり目を開けたうさぎ、微笑むタキシード仮面に気づき、ときめく。

「あ、あなたは…?」

「そうだな…。――タキシード仮面、とでも名乗っておこうか」


風が吹き、タキシード仮面のマントがなびく。同時にうさぎの体とサターンの持っているブローチが共鳴して光り出す。

「な、何…!?」

「ブローチが…!」


光りながら外部4戦士の元へ瞬間移動してくるうさぎ。

「うさぎちゃん…!?」

「まさか君は…!」

『――唱えろ、『ムーン・プリズムパワー・メイクアップ』と!』


目を開けて手を高く掲げるうさぎ、ブローチがサターンの手から離れ、うさぎの手中に収まる。

「ムーン・プリズムパワー・メーイクアーップ!!」

セーラームーンに変身するうさぎ。

「目覚めた…!」

「私達の仲間…!」

「セーラームーン…。うさぎちゃんも私達と同じセーラー戦士だったのね…!」

「よかったぁ…!」

「〜〜セーラームーンだと…!?」

「綺麗な宝石ばかりを狙うわる〜い妖魔!宝石の輝きのみならず、人間のエナジーまで汚そうなんて許せない!愛と正義の美少女戦士セーラームーンが月に代わっておしおきよ!!」

「〜〜生意気な小娘めぇ!!」

「うわわわっ!!」


腕を伸ばし、ムーンに攻撃する妖魔。

「危ないじゃないのよっ!――セーラームーン・キーック!!」

「ぐわあああ!!」


体勢を立て直し、妖魔に飛び蹴りするムーン。操られた客達を抑えている外部4人。

「こいつらは僕達に任せろ!」

「あなたはその妖魔を!」

「えぇっ!?で、でも、どうやったら…」

「――大丈夫だ」


マントをなびかせながらムーンを後ろから抱きしめ、手を握るタキシード仮面。

「タキシード仮面様…!」

「セーラームーン、私と強く念じるんだ!」

(――不思議…。この人の傍にいるだけで力が湧いてくる…!)


タキシード仮面に握られたムーンの手からムーン・スティックが生まれる。目を開き、妖魔にスティックを向けるムーン。

「ムーン・ヒーリング・エスカレーション!!」

「ぎゃああああああ…!!」


浄化され、砂になって消える妖魔。操られていた客達も正気に戻り、倒れる。

「妖魔を一撃で倒すなんてすごいわ!」

「やったね、セーラームーン!」

「あはははっ!タキシード仮面様のお陰だよ〜♪――ねぇ〜?タキシード…」


振り返るムーンだが、もうタキシード仮面はいない。

「あれ?いなくなっちゃった…。――でも、格好良かった〜♪」

「――う…ん…」


ムーンがうっとりしていると、なる達が意識を取り戻す。

「あれぇ…?私、何でお店に…」

「エナジーがそれぞれの体に戻ったのね」

「よかったぁ…!」


★               ★


ダーク・キングダムのアジト。

クイン・ベリルの水晶に集まっていたエナジーが分散し、消える。

「エナジーが…!!〜〜何をしている、ジェダイト!?」

「〜〜もっ、申し訳ございません!次こそは必ず…!」

「フッ、やはりジェダイト一人に任せたのが敗因だな」

「作戦が単純なことこの上ない」

「〜〜く…っ」

「クイン・ベリル様、次の作戦は我々四天王の力を結集して行います故、エナジー収集の成功は確実かと」

「ククッ、そうか。期待しておるぞ、四天王」

「はっ」「はっ」「はっ」「はっ」


ベリルにひざまずき、凛々しい笑みを浮かべるジェダイト、ネフライト、ゾイサイト、クンツァイト。

★               ★


翌日の麻布十番高校。

昼休みに中庭の桜の樹の下でうさぎとなるが弁当を食べている。

「――それでね〜、セーラー戦士が颯爽と駆けつけて助けてくれたの〜♪あ〜ん、でも、意識が朦朧としてたから、お顔までは拝見できなかったわ〜」

「〜〜そ、そうなんだ〜…。あははははは〜…」

「でもねー、ウラヌス、ネプチューン、プルート、サターンの他にもう一人いたのよねぇ。確かセーラームーン…だっけ?」

「へ…、へぇ〜、そのムーンちゃん、さぞかし格好良かったんだろうね〜。うんうんっ♪」

「そりゃもう!うさぎ、残念だったね〜。家庭訪問でハルダに呼び出し食らわなければセーラー戦士に会えたかもしれないのに…」

「そ、そうだね〜。あははは…」

(や〜だ、私ってばかなりヒーローじゃ〜ん♪――実はそのムーンちゃんが私だよ〜って教えてあげたら…、なるちゃん驚くだろうな〜♪)

「あ…、あのね〜、なるちゃん」

「ん?」

「そのセーラームーンちゃんって、実は…」


背後から肩を叩かれ、振り返るうさぎ。白衣を着たせつなが保健室から微笑みかけ、ウィンクしながら人差し指を唇に当てている。同様にはるか、みちる、ほたるも優しく見守っている。

「…ちぇっ、やっぱ駄目か」

「あ〜っ!ビューティー・スリーだ〜!!きゃ〜っ♪3人揃ってる〜!!」

「ビューティー・スリーだって!?」

「きゃ〜!はるかく〜ん♪」

「みちる様〜♪」

「せつな先生〜♪」


なるが騒いで続々集まってくる生徒達。慌てて保健室のカーテンを閉めるせつな。

「何々!?ビューティー・スリーですって!?」

駆けつけた春奈、うさぎを発見。

「あ…、〜〜ハルダ…」

「あっ、月野さん!!昼休みは教室で補習するって言ったでしょう!?」

「〜〜うえ〜ん!ヤダヤダ!!逃げよう、なるちゃん!!」

「あ〜ん、ビューティー・スリーのお姉様方〜!今日も素敵〜っ♪」

「待ちなさ〜いっ!!今日は放課後も残ってもらいますからね〜!?」

「〜〜うわああ〜ん!!ハルダの鬼〜っ!!」


なるの腕を引っ張って逃げるうさぎをカーテンの隙間から見て、呆れるはるか、みちる、せつな、ほたる。

ACT.1、終わり


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