★1−3★
すみれの部屋のドアを乱暴に開けるカンナ。茶を飲んでるすみれ。
「何ですの?ノックもなしに入ってくるなんて、失礼ではありませんか!」
「てめぇ…、こんな嫌がらせして楽しいか!?」
すみれの胸倉をつかむカンナ。泣くアイリスに抱かれたジャンポール。
「…なんだ、もう見つかってしまいましたのね」
「どういうことだ、すみれ!?ジャンポールがアイリスの一番の宝物だって、知ってるだろう!?」
「だから何ですの?そんなのただのぬいぐるみでしょう?邪魔だったからどかしただけですわ」
「〜〜ぐすっ、ひどいよ、すみれぇ!」
「そうですよ、そんなの理由になりません!アイリスにちゃんと謝って下さい!!」
「ひどい!?それはこちらの台詞でしてよ、さくらさん!!私に怪我させた挙句主役の座を奪うだなんて、根性がねじ曲がっているのではありません!?」
「ですから、わざとじゃないって言ってるじゃありませんか!それに主役の話は支配人とあやめさんの提案です!」
「それをしおらしく辞退するのが新人というものでしょう!?まったくこれだから田舎者は…」
「〜〜田舎者、田舎者って、仙台を馬鹿にしてるんですか!?」
「――そこまでよ。すみれ、やっぱり主役のことが引っ掛かってたのね?」
「〜〜もういいでしょう!?どうぞ皆さんはその田舎者を中心に、勝手にやって下さいまし!裏方なんて私は降ろさせて頂きますから!」
「〜〜てめぇ、勝手なことばっか言ってんじゃねぇぞ!?」
「筋肉バカに説教されたくありませんわ!とにかく皆さん、出て行って下さる?ここは私の部屋ですのよ!?」
さくら達を追い出し、鍵を閉めるすみれ。
「…マジで腹立ってきた!いっぺんシメねーと、わかんねーのか!?あぁ!?」
「やめなさい。それより、稽古を再開しましょう。本番までもう時間がないのよ。できるわね、アイリス?」
「うん…」
去るマリア、アイリス、カンナ。ドアの向こうで呼びかけるさくら。
「すみれさん…、怪我させちゃったことは謝ります、すみませんでした。でも、主役に選ばれたからには誰が何と言おうと最後までやり抜きます!私に期待してると言ってくれたあやめさんと米田支配人、それに舞台を楽しみに待ってて下さってるお客様の為にも…」
頭を下げ、離れるさくら。驚き、黙るすみれ。ため息をつくマリア。
★ ★
マリアの部屋。ブランデーを飲み、夜景を見るマリア。来る軍服のあやめ。
「珍しいわね、あなたから呼び出すなんて」
「すみません、突然…」
「いいのよ、ちょうど仕事が一段落したところだから。…話って何?」
向かい合って座るあやめにブランデーを差すマリア。
「私、本当に隊長としてやっていけるんでしょうか?」
「ふふっ、早速壁にぶつかった…と?」
「私、人を統率する力がないんだと思います。元々一人で行動してましたし、集団生活には慣れてなくて、うまく隊員の心を開けないというか…」
「そう…。私はよくやってると思うわよ?」
「ありがとうございます。しかし…」
「そうね…。――だったら、新しい隊長を迎えてみる?」
「え…?」
★ ★
「――大神一郎、ただいま到着致しました!」
「うむ、よく来たな」
花小路伯爵邸。海軍服で敬礼する大神を窓のガラス越しに見る花小路。
「米田中将から手紙を預かっていてね、君の配属先が決まったよ」
「はっ、ありがとうございます!大神一郎、誠心誠意をもって任務にあたらせて頂きます!」
「うむ、良い心がけだ。…ところで、大神少尉」
「何でしょうか?」
「――舞台鑑賞は好きかね?」
★ ★
『――上野公園で待機していてくれたまえ。1時に大帝国劇場から迎えの者が来る』
桜の木の下で待つ大神。
「劇場…か。何で劇場と軍が関係あるんだ?」
懐中時計を見る大神。時刻は3時。
「……遅いな」
「――あら?あなた…」
振り返る大神。和服のあやめが近づいてくる。赤くなり、敬礼する大神。
「あ…!ふ、藤枝少佐…!!ご苦労様ですっ!!」
「ふふっ、そんなに固くならなくていいのよ。でも、まだここに…?」
「1時に大帝国劇場より迎えがあると花小路伯爵から承ったのですが…」
「ハァ…、やっぱりさくらに頼んだのがまずかったかしら…?」
長屋でくしゃみするさくら。
「うぅ…、風邪引いたかな?でも、上野公園ってどこかしら…?」
遊ぶ長屋の子供達と喧嘩する女将達を見るさくら。上野公園に戻る。
「あの、それをご存知ということは、もしかしてあなたも…」
「えぇ、一応劇場の副支配人です。ちょうど通ってよかったわ。本当は別の子を迎えによこしといたんだけどね…」
「は、はぁ…。――あ、自分は海軍少尉・大神一郎と申します!これからどうぞよろしくお願い致します!」
「こちらこそよろしくね。立ち話もなんだから、劇場に行きましょうか」
「はい、藤枝少佐!」
「ふふっ、いいわよ、名前で呼んでくれて。私も大神君、でいい?」
「は、はい!あやめ…さん……」
照れる大神。桜並木を並んで歩く大神とあやめ。
「帝都は初めて?」
「いえ、栃木から上京して来た時に一度…」
「あらそう。私は生まれも育ちも帝都なの。だから一度他の地域に行ってみたいのよね。…あ、ごめんなさい、私の話なんかどうでもいいわよね」
「い、いえ!あの…、もっと知りたいです、あなたのことが…」
「え?」
「あ、し、失礼しました!そういうふしだらな意味ではなくてですね…」
「ふふふっ、面白い子ね、大神君は」
「す、すみません…。でも、迎えの方には連絡しなくてよろしいんですか?」
「うん…。それがね、連絡したくてもできないのよ…」
「え?」
「――ない!ない!〜〜キネマトロンがな〜いっ!!」
荷物をあさって慌てるさくらを興味深く見る長屋の子供達。
★ ★
大帝国劇場・作戦指令室。大神に驚くマリア、すみれ、アイリス、カンナ。
「本日付で大帝国劇場に配属となりました、海軍少尉、大神一郎です!花組隊長の任務、粉骨砕身の覚悟で全う致します!よろしくお願いします!」
「…とまぁ、そういうこった。これからお前らはこの兄ちゃんの指揮下に入ってもらうからな。よろしく頼むぜ」
「は…、花組の隊長が男ですって…?ちょっと司令!これはどういう――」
「わ〜い!よろしくね、お兄ちゃん!」
大神に抱きつくアイリス。
「私、イリス・シャトーブリアン!皆からはアイリスって呼ばれてるの!」
「そうか。よろしくね、アイリス」
あやめが入ってきて、アイリスにジャンポールを渡す。
「アイリス、ジャンポール、直ったわよ」
「わ〜い!あやめお姉ちゃん、ありがとう!この子はクマのジャンポール。アイリスの一番のお友達なの!仲良くしてね!」
「もちろんさ。ジャンポール、俺とも友達になってくれるかい?」
「どう、ジャンポール?――うん、よろしくねだって!わ〜い!またお友達が増えた〜!」
つんとするすみれ。
「ハハ、よかったな、アイリス。隊長、あたいは桐島カンナってんだ。琉球空手桐島流の第26代継承者さ。よろしくな!」
「あぁ、よろしく頼むよ、カンナ」
カンナと握手する大神。マリアとすみれに気づき、近づく大神。
「君達の名前も教えてくれるかい?」
「……マリア・タチバナです。どうぞお見知りおきを」
「よろしくな、マリア」
握手を求めるが、マリアに無視される大神。
「初対面の人間に利き手で握手を求めるとは、軍人のくせに不用心ですね」
「え?」
「鍛錬の時間ですので、失礼します、大神少尉」
出ていくマリア。困る米田とあやめ。
「あ、マリア〜!」
「私も反対ですわ、女の中に一人男が混じるなど…。大体、光武を操れるのは女だけではなかったのですか!?」
「確かに今まではね。でも、この大神君はね、霊力値検査で桁違いの霊力を確認できたの。私達の心強い戦力になってくれると思うわ」
「もう、何なのです、副司令まで…!?この際だから申しあげますけれど、私は常日頃から――」
「遅れてすみませ〜んっ!!」
袖をまくったさくらが走って入ってくる。
「よぉ、遅かったじゃねーか」
「ごめんなさい!上野公園に行くはずが長屋に迷い込んでしまって…」
「んで、何で袖をまくってるんだ?」
「はい!お洗濯が大変そうだったので、手伝ってました!」
「…お前さんよぉ、上野公園に行った根本的な理由、忘れてるだろ?」
「失礼ですねぇ、そこまで馬鹿じゃありませんよ!」
「だったら、この兄ちゃん見て何か言うことはねーのか?」
「え?えーと…、あ!さっき道案内して下さったお魚屋さんですね!お世話になりましたぁ!」
頭を下げるさくら。こける一同。
「アジの開きもサービスして下さって、本当に感謝してます!」
「〜〜おいおい、マジで言ってるぜ、この嬢ちゃん」
「〜〜さくら、こちらは本日付で花組隊長に就任した大神一郎少尉よ」
「あぁ、あなたが大神さんですか!初めまして、真宮寺さくらです!」
「〜〜は…、初めまして…」
「…私、ちゃんと顔写真渡したわよね?」
「そうでしたっけ?アハハハ…!ごめんなさ〜い!」
「〜〜こ、こんな女に主役を取られるなんて…」
「…ま、いいや。大神、長旅で疲れてるだろう。今日はゆっくり休んでくれ」
「はっ、お言葉に甘えさせて頂きます」
「お兄ちゃん、後で銀座、案内してあげるね!」
「あ、私も行きます!さっきおいしいお団子屋さん見つけたんですよ〜!」
「おっ、だったらあたいも行っていいか?」
「はい!大勢で行った方が楽しいですもんね!」
「…まったく、これだから庶民は嫌ですわ」
腰をさすり、出ていくすみれ。大神に集まるさくら達に微笑むあやめ。
★ ★
「…やれやれ、こんなんで本当に大丈夫か?」
「心配いりませんわ。司令もご覧になりましたでしょう?大神少尉が入った途端、雰囲気が少しだけ柔らかくなりました。まぁ、あの場合はさくらのおかげもあるでしょうが…」
「後はあの兄ちゃんがどういった触媒に育ってくれるかだな。本来の花組の力を引き出せるか…、全ては隊長次第だ」
グラスに焼酎を注ぎ、飲み干す米田。焼酎を取り上げるあやめ。
「飲みすぎです」
「ちょっとくらいいいだろ?今日は若き新隊長殿歓迎を祝してだな――」
取り戻そうとする米田。取り上げ、微笑むあやめ。
「昨日は『愛ゆえに』リハーサル開始を祝して…でしたわよね?」
「〜〜その威圧感はやめてくれ…」
気配を察し、振り返らずに後ろを見るあやめ。
「…マリア、どうかした?」
少し扉が開き、会釈するマリア。
★ ★
テラス。夜景を見るあやめと柵に寄りかかるマリア。
「素敵ね…。これを見る度、銀座に住んでることを誇らしく思うわ」
「〜〜どうして男の隊長なんか呼んだんです!?あれではますます皆…!!」
「バラバラ…になるかしら?」
「え…?」
「帝国華撃団・花組は当初、確かに女性だけの戦闘部隊になるはずだった。でも、考えたの、まだ年端もいかないあなた達の霊力を最大限に高めてくれるものは何かなって」
「それが男だって言うんですか…?〜〜ふざけないで下さい!確かに他の隊員は恋もしたいだろうし、女の幸せをかみしめられて満足かもしれません!〜〜でも、私は…」
「……まだ忘れられないのね、ユーリーが…」
震えるマリアの拳を掌で包むあやめ。
「私は恋をしろと言ってるんじゃないわ。信じてほしいの。彼の光武に乗った姿を見た瞬間、思ったのよ。深い絆、正義の心、友情、そして愛…。彼はきっとあなた達に色々なことを享受してくれるはずよ。そして、あなたにはそんな彼を補佐する役目を担ってほしいの」
「〜〜そんなの、お断りです!…失礼します!」
歯を食いしばり、手を振り払って出ていくマリア。ため息をつくあやめ。
★ ★
大神の部屋。もぎりの服に着替える大神。ノックしてさくらが入ってくる。
「おはようございます、大神さん!」
「おはよう、さくら君」
「朝はサバの味噌煮定食がいいですか?私もそれにしようと思ってるんです!っていうかそれにしましょう!」
「あ、あぁ…。皆はもう食堂かい?」
「いえ、私とカンナさん以外、ぐっすりです!」
「え?じゃあ、いつも朝食はバラバラに取るのかい?」
「はぁ、そうですけど…?」
考え、ひらめく大神。ベッドで眠るすみれ、マリア、アイリス。突然フライパンをお玉で叩く音。飛び起き、食堂に集まる。アイリスはあくびして。
「〜〜なっ、何の騒ぎですの!?」
「敵襲ですか!?」
「あ、おはようございます、皆さん!」
エプロンのさくらはカンナの手伝い。着席している大神と三人娘。
「おはようございまーす!」
「今朝はカンナさん特製の沖縄料理ですよ!」
「はぁ?」
「なぁに〜?まだ6時だよぉ〜…?」
「ほら、顔を洗ってこいよ。食事は皆揃って食べた方がうまいだろ?」
「…は?」
「ほらよ!カンナちゃん特製ゴーヤーチャンプルー一丁上がり!」
テーブルに大皿で大盛りの料理を並べていくカンナ。喜ぶアイリス。
「わ〜い、おいしそ〜!アイリスも食べる〜!」
「じゃあ、顔を洗って、着替えてきてね!」
「は〜い!」
出ていくアイリス。
「ほら、君達も支度してきてくれ。これからは三食、毎日決まった時間に全員で食事を取ってもらうからな」
「〜〜かっ、勝手なことを言わないで下さいまし!少尉はよくても、こちらにはそれぞれ都合があるんですのよ!?」
「そうです。プライベートな時間まで束縛するのはいかがなものかと」
「え〜?でも、皆さんで食べた方が何倍もおいしくなりますよ?私の真宮寺家でも毎日家族揃ってですね――」
眉を顰め、出ていくすみれ。
「ふん、馬鹿馬鹿しい!朝からこんなギトギトしたもの食べられるわけないでしょう!?辞退させて頂きますわ!」
「あ、すみれ君…!」
「私も失礼させて頂きます」
「何だよ、マリアまで…。これは隊長命令だぜ?」
「…だから何?」
睨むマリアにビビる大神、さくら、カンナ。
「〜〜いや、だから…」
爆発音とすみれの悲鳴。玄関に出る大神達。蒸気バイクが倒れている。
「あちゃ〜、ま〜たやってもうた…」
「一体何ですの、あなた!?そのポンコツバイクでこの私の体に傷でもついたら、どう責任を…〜〜あいたた…」
腰が痛くなり、動けなくなるすみれ。心配する三人娘。
「ポンコツやない!!うちが発明した『蒸気バイク・ゴーゴー君』や!!」
ヘルメットを取る紅蘭。
「あ、君は…!」
「おー、大神はんやないか!先日はおおきにな」
「お知り合いですか?」
「あぁ、霊力値測定検査の時に世話になってね。紹介するよ、今日から花組隊員になる李紅蘭君だ」
「花やしき支部より銀座本部へ転属になりました、李紅蘭でおます!皆はん、よろしゅう頼んますわ!」
「へぇ、こりゃまた賑やかになりそうだな!」
「よろしくお願いしますね!」
「わーい!またまたお友達が増えた〜!」
「おー、皆ええ人達やなぁ。あ、あんさんが副隊長のマリアはんでっか?噂には聞いてまっせ。めっさ銃の扱いがうまいらしいやないの!」
「…もう自己紹介は済んだでしょう。早く中に入って朝食を取りましょう」
足早に入っていくマリア。
「う〜ん、クールビューティーっちゅうやっちゃな」
「あんなに食べるの嫌がってたのに、変なの〜」
早足で廊下を歩くマリア。
『――あなたには彼を補佐する役目を担ってほしいの』
(〜〜何で私があんな男の下で…!?)
大神とユーリーを重ね、拳を握るマリア。警報。
「上野公園に謎の魔装機兵が出現!直ちに作戦司令室へ急行して下さい」
「なっ、何々〜?」
「敵が現れたんだ!皆、行くぞ!!」
「了解!いよいよ腕の見せ所ですね!」
「ま…待ってくださいまし…〜〜アイタタ…!」
「すみれさん、大丈夫ですか!?」
「さくらちゃん、すみれさんは私達に任せて、早く作戦司令室に!」
「わ、わかりました!真宮寺さくら、粉骨砕身の覚悟で――」
「〜〜いいから早くぅ!!」
「あ…、了解!」
★ ★
ダストシュートから戦闘服になり、着地するさくら達。軍服の米田とあやめが待っている。
「帝国華撃団・花組、全員到着しました!」
「うむ、迅速で何よりだ」
「恐縮です。それより、上野――」
「上野公園に現れた魔装機兵って何なんですか!?」
「…詳細をお願いします」
「よし、あやめ君」
「はっ!」
モニターに上野公園の映像を映すあやめ。脇侍達が暴れて周囲を破壊。
「〜〜何や、これ!?光武の一種か!?」
「詳しい事はわからないわ。でも、奴らからは人体反応を感知できないの」
「つまり、無人で動いてる…ってわけですのね?」
「遠隔操作か何かかしら…?周囲に首領らしき人物は?」
「今のところ反応はゼロよ。ただ、常に戦場の状況は変化するわ。くれぐれも油断しないでね」
「了解しました!十分注意して任務にあたります!」
「アイリスも頑張る〜!」
「おっとっと、お前さんはまだ留守番だ」
「ごめんなさいね。あなたの光武は特殊で、まだ完成していないのよ」
「えぇ〜っ!?やだやだぁ〜!!アイリスもお兄ちゃんと戦う〜!!」
「わかった、わかった。良い子でお留守番してたら、後でいっぱい遊んでやるから、な?」
「本当!?わ〜い、やったぁ!アイリス、待ってる〜!」
「よし、良い子だ」
アイリスの頭をなでる大神。指をくわえるさくら。
「いいなぁ、アイリス。私も大神さんにいい子いい子してもらいたぁい…」
「アハハ…!あんさん、立派なボケ芸人になれるで!」
「よし、では改めて風組、頼むぞ!」
「了解!」
「出撃場所までは、私達が轟雷号でお送りします!」
「轟雷号…?」
戦闘服の三人娘の操作で姿を見せる轟雷号。
「おぉっ、すっげーじゃん!」
「私達風組は、花組さんを迅速に現地までお送りするのが役目ですから」
「よし、頼んだぞ、かすみ君、由里君、椿君!」
「はい!」「はい!」「はい!」
「よぉし、これが帝国華撃団初任務だ!大神、出撃命令を頼むぞ!」
「はっ!帝国華撃団、出撃せよ!場所は上野公園、目標は魔装機兵殲滅だ!!」
「了解!」
光武に乗り込む大神達。三人娘が操作し、光武が轟雷号に収められる。
「目標、上野公園!」
「蒸気機関、異常なし!」
「辰の方角にセット確認!」
「轟雷号、発射!!」
辰のゲートから空中に飛び出す轟雷号。
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